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コユキの小さな恋の唄。  作者: 春夏秋冬
第1章、開始
8/71

第8話、

 「結論から言うわ。コユキは助からない」

 沈黙の4人。

 「コユキの病気は心臓病なんだけど、遺伝子の病気なのね、いい、遺伝子を治療する機械がないわ」

 「どれくらい持つ?」

 「私は薬師が専門、だけど医学とか、他の知識も修めてるの、コユキが生きてるのは奇跡、よくこの歳まで生きてるのは奇跡」

 沈黙したシン。

 「コユキはいつ死んでもおかしくない、遺伝子の病気は現代では治らないわ」

 「コユキは18歳の364日は持つ、持たせる」

 「ええ、コユキがそういうのなら、神様が許すなら、ええ」

 ダンジョン探索者の施設にバイクが飛び込む、中央に停車、懐から葉巻。

 「分煙の時代よ、受動喫煙はマナー違反よ?」

 分煙のマークを指差すシャルドネ、道化衣装男性は葉巻を戻し、キャンディーを食べた。

 「世知辛い話、警察に追われてまして、娯楽を売ったら、逮捕だと、嘆かわしい」

 コユキはこいつだと銃を向ける。

 「私に銃は通じません、私のバイクもおなじです」

 「ふざけやがって!」

 コユキの銃がバイクのタイヤにフルオート。

 「コユキ、止めろ」

 レンが止める。

 「なんで、弾は当たった」

 「所謂の完璧主義者でして、漫才師の相方がいないピン芸人が生業でして、ソロの道化師をしておりますフールと申しますダンジョン探索者の皆さん」

 構える全員、フールはキャンディーを舐める。

 「プリン味は外れですね、チーズ味が正解、フルーツ系のキャンディーが原始的に美味しい」

 「なんだてめえ?」

 「フールと申します」

 「フール、世界中にゲームを売る犯人だな?」

 「ゲーム、ああ、娯楽の呼び名ですか、一流の娯楽と自負してます。私の組織が大繁盛で、部下達が大忙しという、素晴らしい娯楽でして」

 「フールのバイクに銃は効かん、魔法斉射!」

 ダンジョン探索者の魔法使い達が魔法斉射、だがフールのバイクは柔らかく戻る。

 「え、魔法が」

 「所謂の完璧主義者でして、ピン芸人の極みと自負しています」

 シンが忍者刀を引き抜き、フールに投てき、フールを貫通し、壁に突き刺さる。

 「え、何それ」

 「なんだこいつ」

 「化物」

 「落ち着いて、フールは正体不明、攻撃は控えて、防御に徹して、回避を勧めるわ」

 「銃、刀剣、魔法、他の手は?」

 「格闘?」

 「通じると思うか?」

 警察も来る、銃がずらりと並ぶ。

 「落ち着いて、フールに銃は通じないわ、正体不明の化物よ、あるいは魔法使い」

 フールはバイクを旋回、他は退く。

 「逃がすな!」

 一切の攻撃が通じないフール、化物と呼ぶのも無理はない。

 「ダンジョンのモンスターでも攻撃は効くぜ」

 「あれ、多分、特殊な単体型ユニークモンスターだ、物理、魔法透過を持つ」

 「じゃあ、あれバイクもか?」

 「恐らく」

 「キャンディーは?」

 「恐らく」

 「葉巻は?」

 「恐らく」

 「なんじゃそりゃ」

 店内は交戦の後。

 「負傷者はいるの?」

 「いない、ピン芸人って柄か?」

 「ピン芸人とか、道化師とか、勘弁してよ」

 「あれ何?」

 「正体不明よ、私も初めて遭遇したわ、転生輪廻のサキュバス神官の初よ。あり得ない確率よ、交戦は避けて」

 「警察から、愉快犯のフールを捕らえた側に賞金10億円を払います」

 一攫千金のダンジョン探索者達は対フールを考える。

 「コユキ、怪我は?」

 「ないけど、あれバイクもキャンディーも、葉巻も、フールもユニークモンスター?」

 「そうなる」

 「シャルドネのマナー違反よってつうじるんだ、何あれ、ピン芸人って凶悪犯?」

 現場は大混乱、銃、刀剣、魔法が通じない、日本の警視庁も行方を追う凶悪犯。

 「うん。力を使うしかない」

 「待ちなさいコユキ、焦ってはダメ、切り札は取っておくものよ」

 「シャルドネ、でも」

 「フールが単独行動とは思わないわ」

 「凄い厄介な犯罪者」

 「フールは知能犯よ、愉快犯も兼ねた凶悪犯、フールは組織は調べないと」

 「厄日だ。とんだ化物が来た」  

 ダンジョン探索者達は対フールを考える、話し合う、ダンジョン探索者本部も懸賞金をかける。

 世界中の政府が注目したフール、一切の攻撃が通じない化物、正体不明の魔法使いと推測され、転生輪廻の大賢者シャルドネがわからないと呼ぶ、一切は不明。

 「キャンディーはどこから買う?」

 「フールの捨てた包み」

 警察や、ダンジョン探索者が触る包み、だが掴めない、後から来た鑑識が困惑。

 「え、なんで?」

 「まるで立体画像ね」

 「立体画像に体重はない」

 「そうね、私も思うけど、立体画像よね」

 「まるで幽霊みたい」

 「なるほど、幽霊みたいね、確かに」

 世界中に被害者がでるフールの提供する娯楽。

 「あれって捕まるの?」

 「幽霊、立体画像は捕まらないわ、下手したら無罪放免よ」

 知能犯、愉快犯、凶悪犯、ピン芸人、道化師、娯楽、ゲーム、様々もあれ何とわからない様々。

 

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