第4話 捕縛と隷属
逃げる。逃げる。逃げる。
迫る騎士たちから逃げ回り、EXPをステータスに割り振る。
AGIを上げて、より確実に逃げ回れるようにして。
STRを上げて、クソむかつく身勝手国王をぶん殴ってやる。
「【パラライズ】!」
「ぐああっ!?」
閃光が走った。
同時に体がしびれ、動けなくなった。
電撃か? スタンガンみたいな? 魔法攻撃ってやつか。たぶんMENを上げれば魔法防御力が上がるのだろう。ぬかった。焦って頭からスっぽ抜けていた。慌てて上げておく。麻痺からの回復が早まるといいが……。
あと、INTは魔法攻撃力だろうけど、CONってなんだ? AGIに対応するものだろうから、魔法の素早さ? 制御力か。
「「確保ォ!」」
麻痺していると、騎士たちが俺を押しつぶさんばかりに床へ押し倒した。
STRにポイントを振る。腕力で騎士を押しのける。
対抗して騎士たちの力が強くなる。手加減していたのか? 俺を……いや、騎士同士で傷つけ合わないように、か。
「があああっ!」
迂闊。
それは激痛とともに自覚した。
骨が折れた。押さえつけられ過ぎたのか? STRばかり上げすぎて自壊したのか?
とにかくVITが不足していた。慌ててVITにもポイントを振るが、防御力は上がっても回復力は上がらないようだ。
「むっ!? 強いが装甲薄いぞ! 一気に押し潰せ! 命さえあれば後で回復すればいい!」
「「おおっ!」」
たちまち騎士たちに押しつぶされ、ボコボコにされてしまった。
手足が全部折れて、肋骨も何本かイカレたあと、やっと解放され、引き換えに抵抗できないまま首輪を装着された。
その後で回復魔法を受けたが、もはや俺の自由意志はなかった。
◇◇◇◇◇
⚠️注意⚠️
この先16話まで、ほとんどこの調子です。
ストレス回は内容が少なめになっていますが、頑張って読んでくださると幸いです。
(2章の1話目にあたる17話の前書きに、1章のあらすじを追記しました)