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神様、俺にどうしろって言うの。

妄想を形にしたくて、学生時代は国語の成績低かったヤツが初めて小説書いてます。

勉強不足や慣れてない故に、お見苦しい点等 多々ありますが、ご容赦いただければ幸いです。


一部残酷な描写あったりなかったり

神様。どういうことですか。


 俺、何か悪いことしましたっけ?してませんよね。

あれですか、お弁当作ってる最中に つまみぐいしたのが問題ですか。

あのお弁当自分用ですよ、それぐらい見逃してくれても良いじゃないですかふざけんな。


 出来る限り良い事はしてきたはずです。ご老人が横断歩道を渡るのを手伝ったり、片っ端から倒れている 駐輪場の自転車も、誰に言われるでもなく率先的に片付けてきました。


 なのに、どうして俺は今…――――


「でっけぇバケモンに追いかけられてんだよぉおおおおおおおお!!!!!!!!」

挿絵(By みてみん)



ー - - - - - - - - - - - - - - - - - -



俺は小野田 信直(おのだ のぶなお)

いたって普通の高校2年生だ。

 そう、高2なんだよ。青春真っ盛りで、学校行って、友達と駄弁って、勉強して、ゲームして、漫画読んで…そんな普通の高校生なんだよ…


 俺だってね?よくある「トラックに()かれて異世界転生(もしくは転移)☆」みたいな物語に胸躍らせたり、異世界でチート無双してぇ~~~って冗談半分で言う事だってありますよ。

そんな世界に入り込んだんなら、俺はその夢のような世界をじっくりと観察してみたい。

青く輝く胞子を放つキノコ、ギョロ目がついた花…もっと近くで見たいし、あわよくば触れてみたい、沢山異世界を楽しみたい!


けど、実際に突然そんな世界に突然放り込まれたら、楽しむなんてヒマあったもんじゃないって思い知らされちゃいましたよ。

ほら、その証拠に俺の背後をご覧ください。


バ カ み て ぇ に ク ソ デ カ イ ノ シ シ 。


 ふっざけんじゃないよ本当に。何考えてんの。

『大きい事は良い事だ!』なんてよく言われるけどさ、どう見ても良くないでしょうよ。

何あのデカさ。デカけりゃ良いってもんじゃないよ、つつましさの中にも奥ゆかしさがあるんだよ。

もう少し つつしめ。

いや つつしまれてもイノシシ相手じゃ何も出来ないと思うけど!!!

こんな知らない土地で、武器も何もない状況で、もうどうしろって言うの!

それに こういうのって、『オープンステータス!』とかなんとか言ったら、急にゲームみたいなウィンドウが出てきて、自分に与えられたチート能力とか確認できるものなんじゃないの?

さっきから ずっと叫び続けてるけど うんともすんとも言わないよ。

 あれか。トラックに 轢かれた人の特権的な?そういうの早く言ってよ~~~。

それなら、訳も分らず こんな所に来ちゃう事になる前にトラックに轢かれ…―――たかったワケねーだろ!!!普通に家に帰って私生活送りてぇわ!!


というか、こんな冗談ばっかり浮かぶぐらい余裕なんだったら、少しでも生き残る術考えましょうね俺!!

何か武器になるものは無いか、何か、何か…………―――。


…その瞬間、俺の体がふわりと持ち上がる。

おぉ、ついに俺に与えられたチート能力が開花しちゃった?なんてのんきな考えを打ち砕くように、激しく地面に叩きつけられる。


突進を直に食らったんだ。


背中に重く響く痛みに意識を飛ばされかけ、そして戻される。

そして、この悪い夢の中に居るような状況は現実なのだと、改めて実感させられた。

痛みのせいで息がしづらい、どこか折れているんじゃないだろうか、今までありがたい事に骨折なんてもんはしてこなかったから、これが骨折かどうかだなんて解らないけど…。


それにしても、死ぬのか?こんなところで…。

知らない土地で?こんな痛い思いして?

そりゃ あんまりじゃないですかね、神様…。

もう少し生きたかったんですけど。楽しみにしてたロールケーキ、冷蔵庫に入れっぱなしなんですけど。

修学旅行だって行きたかったし、文化祭で漫研の画集買うの楽しみにしてたんだけど。

全部ダメになるんだ。そうか、ここで終わりなのか…。



そうやって、全てを諦めかけた時だった



…何かが焼ける においがする。妙に熱い…もしかして近くに火がある…?

すぐ近くに人が居るのかもしれない、そうじゃなくても その火を使ってこのクソデカイノシシを怯ませることが出来るかもしれない。

…どこだ、こんなに熱を感じるのなら 本当にすぐ傍に…まだ俺は生きられるのかもしれない


「グゴアァ!!!」


突然、獣の叫ぶような声と、何かが突き刺さるような鈍い音が聞こえる。

それに驚き、俺は思わず痛みも忘れ起き上がった。


「なんだ…これ、」


そこには、大きな木の枝が背に突き刺さり、たった今息絶えたであろうクソデカイノシシが横たわっていた。

その木の枝の先端は赤く燃え上がり、先ほどの熱や においは これだったんだと納得した。

だけど、何かおかしい。こんなに大きく赤々と燃えているのに


「この枝以外に 燃えている所が見当たんねぇ…。」


どこを見渡しても 他に燃えている所は見つからない。

この枝が燃えているんだから、普通は その元の木も燃えているもんだろう。これだけ燃えているんだから今頃火事になっていたっておかしくない。


この木から落ちてきたのだろうか、と目星をつけてはみたが あまりにも背が高すぎて確認は難しいし、何より燃えている様子はない。

 とにかく、このまま あの火を放置しては ここから新たに火が広がってしまうと思い、クソデカイノシシの亡骸によじ登ると、羽織っていたブレザーを脱ぎ それでパタパタと その火をはたき消そうと試みた。


…ダメだ、消える様子はない。…が、それと同時に不思議な事に気が付いた。


火が燃え広がる様子が無い。

どういう原理なのかと ひとしきり悩んでみたが、答えが出ることは無かった。

ただでさえ科学の授業が苦手だって言うのに、それを逸脱した事が起きたとなると俺にはどうしようもない。

答えなんか出るはずもないよな、と乾いた笑いがこぼれた。


 それよりも、もっと考えなければならないことが俺には山積みだ。

ここはどこなのか、一体なぜここに来てしまったのか。俺は無事に帰ることが出来るのか、もし帰れなかったら ここで死ぬしかないのか…同じ言葉が、頭をぐるぐると駆け巡る。

その場に座り込んで考え込んでやろうとも思ったが、さすがに獣とは言え死体の真上に居るのは都会っ子の俺には少々キツい。

ずり落ちるようにクソデカイノシシの亡骸から降りると、少し離れた場所に座り込んだ。

少し離れてしまったが、火はしっかりと見える。ここなら 多少何が合っても対処できるかもしれない。

そう考えると緊張の糸が一気に解け、俺はその場に へたり込んでしまった。


先ほど打ち付けた所が、じんじんと痛む。普通に動ける程度の負傷だったのが幸いだ。

だが、情けない事に疲れからか一歩も動けそうにない上に、なんか…こう、胃のあたりがモヤモヤする。

今日の弁当に当たったか、絶対絶命だな…なんて考えを遮るように『ぐるるるる!!』と大きな音で腹が鳴った。


「あ………腹減ってるからなのね。」


あのモヤモヤ感は腹が減っているからだったのかと納得して一安心したが、それと同時に食料の問題を思い出した。

まずは何か胃に入れよう。そう思い立つと肩からかけていた学生カバンを探る。

弁当は食べ残して…いない。綺麗に平らげられ、残っていたのはプチトマトのヘタだけだ。

「恨むぜ、何でも残さず食べる良い子の俺…。」

そんなことを呟き、少し泣きそうに泣きながらも 俺はカバンの中の捜索を続ける。

 確か、お菓子もいれていたはず…と奥を探れば、ビニールの感触が手に当たった。

きっとこれだ!と引き上げてみると、中身は体育の授業で使った体操着。

何でもかんでもビニールの袋に纏めてしまうクセがある俺を、更に恨んだ。

…とりあえず、カバンの中を全部ひっくり返して確認してみよう。


ー - - - - - - - - - - - - - - - - - -


…教科書、ノート、筆箱、充電が4分の1残っているスマホ、充電器、イヤホン、まだ中身の入った水筒、空の弁当箱、体操着、ソーイングセット、そして…………


「お菓子!!!!!!!」


…と、見つけた喜びで高らかに掲げられた飴玉一つ。

このままじゃ飢え死には確定だ。

チラリとクソデカイノシシに目をやるも、さすがに俺は解体なんて出来ないし、死んでいるとしても目が合ってしまうと妙に怖くてできない。仕方ないじゃん、俺都会っ子だもん。

 森なのだから、もしかしたら食べれそうな木の実やキノコがあるのではと辺りを見回すと、思惑通りキノコが生えている。

が、どう見ても殺る気満々の見た目をしていたので見なかったことにした。


 どうにもならない。その一文字だけが頭の中を占領する。

俺がよく読んでる小説や漫画なら、最初っから無双で、チートで…そんな幻想が浮かぶが、結局のところ俺は何もできない非力な高校生だ。


「終わった…何もできないまま死ぬんだ…。こんな事なら、ダメもとで日野さんに告っておくんだった…。一回もしゃべったこと無いけど…。それと、弁当手抜くんじゃなかった…。ハンバーグ、冷凍食品じゃなくて手作りしたやつ食べたかったなぁ…。」

「ハンバーグか、あれは実にうまい。久々に我も食べたいところだな。」


良くわかってんじゃん、美味しいよな。俺はその言葉に頷…―――ん??????


「だ、誰か居んのか!?」


声がした、やっぱりあの火は誰かが放ったんだ。そう思うと一気に希望が湧いてきた。

確信があるって訳じゃないが、もしそうなら 礼を言いたい、何が出来るわけでもないが恩返しがしたい…いやもう ぶっちゃけ助けて欲しい。

縋り付くように声をかけ続ける。


「ほう、我の声が聞こえたのか…。やはり、加護(カゴ)も何もない…ただただ途方もない生存本能がそうさせたか…つくづく面白いな、異世界人は。」


カゴ…加護?あのファンタジーで有能なヤツ?やっぱ俺 加護貰ってないの?

もうヤケクソで『そんなもん知らねぇよ、(カゴ)じゃなくてカバンならあるぜ』って両手でピースしてやろうかと思ったが、くそ寒いし疲れ切っているのでやめた。


 それに、そんなことする前に聞きたい事が山ほどあふれ出てきたのだ。

あの火は何なのか、ここはどこなのか、やはりここは俺が住んでいた土地とは違う世界なのか、異世界の存在を知る声の主は何者なのか…そこまで考えた瞬間、ふわりと温かい空気が周りになだれ込んだ。

それと同時に、目の前が眩く輝く。あまりにも強い光で、とても目を向けられない。あの有名なアニメ映画のサングラスをかけたオッサンは こんな気分だったのだろうか、と変な事を考えてしまった。


 暫くすると光は収まり、そこに現れた()()が目に入ると、思わず俺は目を見開いた。


赤く美しいポニーテール。

長いまつ毛と、緋色の瞳。

唇は薄いながらも綺麗な桜色で…

何よりも、立派なあの()………








()!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

挿絵(By みてみん)


赤と黒の袖の無い服から伸びた腕も逞しいし、明らかに野郎ってのが解る体格をしてやがるちくしょう。

それに、俺より頭一つぐらい小さいくせに、どう見たって俺より強そうだ。

 ええ解ってましたよ、声聞いた時点で。けどね、俗にいう少年ボイスってやつだから、もしかするとクール系の美少女が来るかもしれないって思うじゃないですか、テンプレ的に。

ここまでテンプレ通りに行かないもんかね?


…何はともあれ助かったんだし、文句言うのは超ワガママだって思ってます…。けど、折角の異世界なんですよ…?チートも何もない状態で放り込まれてるんですから、もう少し融通利かせてくれたっていいじゃないですか。

ねぇ、神様…異世界で最初に出会うのは……



「せめて美少女が良かったです!!!!!!!!!!!!!!!!」








※…………モンスターは俺の中ではカウントしません。








おまけ

挿絵(By みてみん) 

色んな美少女描きてぇな~~~~~~~~~って思うので、信直には早々に美少女と出会ってもらいたいです。

けど暮らしていくには一切基盤が無いので、しばらくは野郎二人で頑張ってください。

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