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本編内別視点その1 神龍たちの考え
普段、神龍は半ば眠りについた状態で過ごしている。
しかし、今はそんな風に過ごしていられない事態に陥っていた。
「火」の反応が消えた。
これだけなら、死と復活を繰り返す神龍には稀にあることだ。
しかし、今回は1週間待っても復活しない。
最古の神龍の一柱である「命」は考える。
(神龍が欠けるということは、均衡が崩れるということ。
ならばいっそ、《神龍》という均衡の上に乗る重りを全て払った方が・・・)
それを考えた者は「命」だけではなかったらしい。
「水」、そして「木」の反応も消えた。
さらに「光」「闇」も反応しなくなり、《属性神龍》と呼ばれる五柱は消失した。
(ならば、我ら《弐大神龍》も消えた方がいいのだろうな)
そして「命」も魔界に亜空間を作り、その中へ去っていった。
こうして、魔界での支配者たる《神龍》の消失が確認されたのだった。
神龍は、「命」と「死」の二柱の《弐大神龍》と、
「火」「水」「木」「光」「闇」の五柱の《属性神龍》からなる七柱です。
「死」の神龍も「命」と同じ頃に亜空間に入りました。