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不思議なカフェ  作者: 紙絵
第三章

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18/22

兄の嵐

翌日、リクはソラのバイト先に行こうと、学校帰りに待ち伏せした。

目を離さずにいたつもりが、見失ってしまった。

「ソラ?あれ?」


ソラはリクに気づいていたが、このお店は招かれないと入れない。やはりリクに、ここは見つけられなかったようだ。


「ソラちゃんお疲れ」

甲斐が挨拶する。

「お疲れ様です。」

とりあえず一安心するソラ。

「今日、買い出しに行きたいんだけどいいかな?猫の餌が終わりそうでさ。兄貴も忙しいのか最近来てなくて…」

「兄貴?」

兄という言葉に敏感なソラである。

「ああ、俺の兄貴がちょこちょこ買い出ししてくれてるんだよ。」

「甲斐さん」

「ん?」

いや、仕事だし、兄のせいでも私が行かないなんて勝手すぎる。

「何でもないです。」

兄に見つかりませんように。

ソラはこっそり祈った。

「荷物多くなりそうだから車で、じゃあ行こうか。」

外に出る。兄は見当たらない。ほっとするソラ。

2人で車に乗って出発する。

「ソラちゃん、この前の話の続きなんだけど」

「この前の?」

ソラはピンときていない。

「ソラちゃん歩いてるの見て、その時すごい親しげに男の人と話してたから…」

「あ!はい。」

ソラは俯く。

「あれ誰かなーって思っただけなんだけど。ごめん、困らせてるよね。」

「いや、別に困ってないです。甲斐さんに見られてたと思ったら恥ずかしくて」

やっぱり、あれはそういう。

甲斐は悲しくなった。

「そりゃ、彼氏と歩いてるの見られたら恥ずかしいよね…」

「え?」

ソラが訂正する前に、目当てのホームセンターに着いた。

「じゃあ行こうか。」

甲斐は車を停めるとすぐに出た。

甲斐はソラを見ない。

「甲斐さん?」

ソラが甲斐の態度に戸惑っている。

「猫の餌はあっちだね」

カートを持つとさくさく餌をカゴへ入れていく。そしてレジへ向かう。

「あの、甲斐さん!」

「ソラ!」

ソラの声と重なって、ソラを呼ぶ声がした。

「こんな所に!そいつが昨日言ってたやつか」

リクがソラを見つけて近づいて来た。

「お兄ちゃん…」

ソラが呟く。

「お兄ちゃん?」

甲斐は近づいてくる男が、あの時一緒にいた男と同じだと気づいた。

兄だったのか!

「お、お兄ちゃん落ち着いて」

「はじめまして。ソラの兄です。いつもお世話になってます。」

リクは甲斐を睨みながら挨拶した。

「こちらこそ、お世話になっております。店長の橘と申します。」

甲斐は綺麗な笑顔で挨拶した。

「ふぅん。まぁ常識はありそうなやつだ。ソラ、帰りは俺が迎えに行くから…」

「大丈夫、1人で帰れるから!お兄ちゃんなんでここにいるの?」

ソラが困っている。

「それは母さんに買い物頼まれて…」

兄妹のやり取りを、甲斐は微笑ましい気持ちで見ていた。さっきまでどん底だったのに、安心した。

「それじゃあ、今日はこの辺で。」

リクは甲斐をまた睨みながら去って行った。

すごく帰りたくなさそうだったが、ソラに嫌われるのは嫌なのだ。

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