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不思議なカフェ  作者: 紙絵
第三章

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17/21

ドーナツ

甲斐は大学でも上の空だ。

「んー」

「甲斐どうしたの?あのバイトの子のこと?」

武尊はニヤニヤ甲斐を見る。図星である。

「あの子可愛いもんね、自分では気付いてないみたいだけど。」

「狐は抜け目ないな」

甲斐は降参する。

「でも駄目だよ、あの子にはちょっかい出すなよ」

甲斐がジロリと武尊を睨む。

「甲斐くんマジなんだー。手出さないよ、俺年上派だし!」

信用ならない。とはいえ、あれは一体誰なんだ?


ソラはモモとお昼を食べている。

「ソラ、相変わらずゲーム三昧なの?」

「そりゃあ、それが私の生きがいだから」

「オーバーだなぁ」

モモがあきれている。

「モモはイケメン見つけた?」

「うーん、アイドルは好きなんだけど、私恋したいんだあ」

モモの興味はイケメンから、恋に移行したらしい。

「アイドルと恋するマンガ読んでさあ、もうキュンキュンで!」

モモは思い出したのか、目がキラキラしている。影響されやすい。

「ソラ今日バイトは?」

「今日は休みだけど…」

「家行っていい?」

「え?なんで?」

今日はあのゲームをやり込んで、町を完成させようと思っていたのに…

ソラは嫌そうにモモを見る。

「そんな嫌そうな顔しないでよー!お兄ちゃん帰って来てるんでしょ?」

「なんで知ってるの?」

「家のお兄ちゃんが言ってた。」

モモの兄とソラの兄は同級生で仲が良かった。そしてソラの兄は…

「リク君イケメンなんだもーん!」

「あのオタクが?」

ソラと同じでゲーム好きなリク。リクの影響でソラもゲーム好きになったのだ。

辛辣なソラである。


「ただいま」

「お邪魔します〜」

ソラとモモは一緒に帰宅する。

「おかえり、ソラ。モモちゃんも!久しぶり」

「リク君お久しぶりです!」

ゲームのやり過ぎで目が悪く、メガネをかけないとど近眼である。おしゃれに無頓着で髪の毛も染めてない。身長176センチ、ソラと同じく引きこもりがちなので色白である。

ただ他人が見れば、イケメンに見えるらしい。

「ドーナツ買って来たんだ、モモちゃんも食べる?」

リクはドーナツの箱を見せる。

「それ新しくできたお店のですよね?すごい行列の…!」

モモが感動してる。

「ソラ小さい時からドーナツ好きだったなあって思って、食べさせてあげたくてね、1時間並んじゃった。」

微笑むリクを白い目で見るソラ。

「相変わらず妹に甘いですね、いただきます」

リクはソラに甘々な兄なのだ。

3人でドーナツを頬張る。

そいえばこの前も甲斐さんにドーナツ貰った…これも美味しいけど、この前のがあったかくて好きだな。

ソラが思い出して微笑む。

「ソラ、そんなに美味しかった?買ってきてよかったー!また買ってくるね!」

リクが嬉しそうに話す。

「美味しいけど、そんなにいらない」

ソラが真顔で答える。

「だって、笑ってたじゃん?」

「笑ってた?」

ソラは自分で気づいていない。

「彼氏の事とか思い出してたんじゃない?」

モモがからかう。

「彼氏?」

リクが反応する。

「彼氏じゃないってば!ただのバイト先の店長!」

「私誰って言ってないよ〜」

リクが立ち上がる。

「ソラ、お兄ちゃん彼氏なんて聞いてないよ」

「やば…」

モモが静かになる。

「だから彼氏じゃないって」

「紹介しなさい。」

「はい?」

「バイトの店長だか、彼氏だか知らないけど、お兄ちゃんが見極める。

いずれそんな日が来るとは思ってた、頭ごなしに反対するのはよくない。だけど受け入れるにはまだ…」

何やらごちゃごちゃ話し始めた。

「リク君イケメンなんだけど、シスコンなんだよねえ。」

モモは残念そうに二つ目のドーナツを食べている。

これは、紹介するまで終わらないかもしれない…ソラは急に食欲が無くなった。

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