表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/27

薬屋のひとりごと

世の中は繋がっている。

その考えこそが、稼げる商品を見つけだす鍵になる。

紗英はそう信じている。


稼ぐとはなにか。

それは、“まだ誰も気づいていない繋がり”を見つけること。


たとえば、こういうことだ。

何かが話題になると、必ず何かが動く。

マンガが売れれば、その原作小説が売れる。

アニメが始まれば、旧作が再注目される。

映画が公開されれば、関連作品の価格が上がる。


大事なのは、みんなが注目する「主役」じゃない。

その主役に引っ張られる「脇役」を見つけること。

注目されていないからこそ、そこには“安く買える余地”がある。


世界は、ひとつの出来事が別の場所に波紋を広げる構造になっている。

その波紋の先に気づけるかどうか。それがポイント。


──いや、正確には少し違うか。

波紋の先に気づけたとしても、自分より先に気づいた同業者がどれほどいるか、そこで話も変わってくる。

商売とは需要と供給の兼ね合い。

ブルーオーシャンを探し続け、見つけたら可能な限り利益を引き出す。それこそ商売のポイントだろう。


しばらく前、紗英が注目した「脇役」がいた。

『薬屋のひとりごと』の原作者、日向夏。

別レーベルでいくつかの作品を発表していて、狙いどころでは?と踏んだのだ。


Amazonで著者検索し、他の小説シリーズをチェック。

やはりというべきか、どれもそれなりの価格がついている。

想像以上に知名度は広まっていたようだった。


そんな中、ブックオフで1冊だけ、220円にまで価格が落ちていた本を見つけた。

『神さま学校の落ちこぼれ』。これも日向夏の作品だ。


日向夏をしばらく追ってみたが、結局仕入れできたのはその1冊だけだった。

まあ、よくあることだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ