バレンタイン当日の真人達 その1
「おはよー」
「おはよう、真人達」
バレンタイン当日。
俺と和人は、縁や裕也と共に教室に入り、クラスメイトといつも通りの挨拶を交わした。
昨日の阿鼻叫喚の発狂は、このクラスからは一人も出なかったのは幸いした。
「そういや、お前ら掲示板の貼り紙見たか?」
「ああ、ここに来る前に見たよ」
「縁は予測してたみたいだし、俺も来るべくして来たなぁって感じだったな。 ようやく正式に校長から校内でのバレンタインは禁止になったな」
「ああ。 昨日のあれでまた近隣住民からクレームが学校や教育委員会から来たらしいからな。 去年もそうだが生徒優先主義の生徒会はそのクレームに対して我慢しろって食ってかかったからな。 今回もやはり警察沙汰になったらしい」
あーあ。
また警察沙汰になったのか。
「だから、今回の貼り紙の内容はこのクラスの皆は納得してる。 それくらい今までの生徒会には不信感だらけだしなぁ」
「それも今日までにしてほしいわね。 明日の生徒会人事はまともな考えの人になって貰いたいわ」
本来の公立校の生徒会は、先生以上の権限は持てない筈だしな。
今までそれがあった事自体がおかしかったんだ。
あくまで要望を
「明日の生徒会の人事、校長や教師達が決めるみたいだな」
「今年度限定でね。 本来は生徒会役員選挙で新たな役員が決まるんだけど去年と今年で問題を起こしたから……」
あれだけ警察沙汰を起こす程の事をしたら、先生達だって黙っちゃいないだろうしな。
今回は先生達で決めるのは仕方がない事だ。
俺と和人は、それぞれ柚希ちゃんや静香からのバレンタインが貰えるし、学校を出てからになるから問題はないしな。
「さて、そろそろホームルームの時間だな。 放課後までに平和に終える事を祈ろうぜ」
「フラグ立てんな!」
クラスメイトの男は、不穏なフラグを立てて自分の席に戻る。
俺達もそれぞれ自分の席に座り、先生が来るのを待つ。
「あー、おはようございます」
入ってきた担任の先生は、疲れた様子で教壇につく。
「えーと、今日の授業に関してですが、1限目から3限目まで自習とします」
先生がそう言った直後、クラスの皆がざわめいた。
いきなり1限目から3限目まで自習となったのだから。
「先生、何があったのですか?」
気になったのか、クラス委員長の女子が何があったのかと先生に聞いてきた。
確かに俺も気にはなっているからな……。
「えー、今回の校長先生と教育委員会による校内でのバレンタイン禁止の貼り紙を見た生徒会のメンバーが怒り狂って校長室に殴り込みをかけたんです」
「「「はぁ!?」」」
また生徒会か。
ギリギリまで迷惑をかけないと気がすまないのだろうか、この学校の生徒会は……。
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