予想外の流れ
いつも閲覧ありがとうございます。
和人からの報告から2日後の今日。
あの糞姉が北海道から戻ってくる日だ。
「しっかし、俺を振った女も糞姉と一緒にノリノリでやってたとはな…。 振った女の両親が気弱なのをいい事に…」
俺が独りごとを言った内容は、昨日の夕方に裕也から聞いた情報なのだ。
いわば、脅されていたのは振った女の両親だけで、振った女や糞姉、元母が脅す側だったのだ。
つまりはあの嘘告白も、あの女がノリノリで引き受けて遂行したと言うわけだ。
「考えていたら腹が立ってきたな…」
色々とイライラしてきたので、気分転換に何か食べようとしていた時、父さんが電話をしている所に出くわした。
「申し訳ありませんが、息子を捨てたあの女二人の身元引受人になるつもりは一切ありません」
強い口調で、父さんはそう言った。
内容からして、警察なのだろうが、おじさん達の仕込みは成功したのだろうか?
「ああ、真人いたのか。 警察から電話でな。 詳しい話を聞きたいそうだ。 ちなみにあの元母娘は逮捕されたらしい」
そう言いながら、父さんが俺に受話器を渡す。
やはり逮捕されたか。
そして、俺はあの元母に無能扱いされていた事や、元母や元糞姉によって山奥に捨てられた事を警察に電話越しに伝えた。
警察からは、それを聞いた後で納得したのか、わかりましたと言って通話を終えた。
(ひとまず、終わった…のか?)
通話を終えた俺は、あの母娘が逮捕された事に安堵はしていた。
だが、こうもあっさりしすぎて逆にモヤモヤしている。
後で和人に聞いてみるか…と考えてた時、インターホンが鳴った。
(誰だろ?)
そう思って玄関に行き、ドアを開けると…。
「真人お兄ちゃん、こんにちはなのです♪」
「こんにちは、真人君」
「柚希ちゃん!? それに縁もか…!?」
来訪者は、柚希ちゃんと縁だった。
柚希ちゃんはすぐに俺に抱きつき、頬擦りしだした。
「ん~。 しばらくぶりの真人お兄ちゃん成分なのです~」
「ああ、そう言えば柚希ちゃんは夏バテで養生してたんだったなぁ」
しばらくぶりの柚希ちゃんの仕草にほっこりしながら、彼女の温もりを堪能していた。
「とにかく上がってもいいかな? 色々と報告したい事もあるから」
「あ、ああ。 上がってくれ」
「お邪魔しますです」
柚希ちゃんも靴を脱ぐために一旦俺から離れる。 靴を脱ぎ終えた後で再び俺に抱きついたが。
そして、リビングに案内してから、お茶を用意した。
俺は、縁に直近の出来事を交えて聞いてみた。
「さっき、警察から電話があってな。 あの母娘が逮捕されたのは本当か?」
「本当よ。 でも、楠家の仕込みによってではないわ」
「どういう事だ?」
「何と言うか…あの母娘とあなたを振った女が空港で起こしたトラブルで警察に捕まったみたい」
「トラブル? え…?」
あの母娘と嘘告白をしてきた女が起こしたトラブルで逮捕?
予想外の流れに俺は別の意味で困惑した。
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