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隔週(大体)更新です。
やっとここから魔法らしくなってきます!
それから三人は指定された自分の席にそれぞれ座った。
シオンに礼を言って受け取った荷物も教室の後ろに置いてある。シオンとアヤメは前後席であったが、カジュは離れていた。
(誰かと仲良くなれるかな……)
不安げにあたりを見回していると隣から声がかかった。
「はじめまして、ごきげんよう! 私、ハイドランド・オリーブって言うの。 オリーブって呼んでね! あなたは?」
桃色の髪と目をした女生徒だった。
髪の毛は後ろで一つに結ばれており、垂れ目で穏やかな雰囲気だ。生地のしっかりとしたワンピースにジャケットを羽織っている。
「はじめまして、私はカジュと言います」
カジュがいつものように姿勢を正して少し微笑んで名乗ると、オリーブはぱあっと顔を明るくした。
「カジュ! 素敵な名前ね。仲良くしてくれると嬉しいな」
オリーブは手を差し出すとカジュに握手を求める。
カジュもその手を取ると笑顔でよろしくね、と返した。
「それにしても、制服楽しみだね!
一人ひとりデザインが違うんだもんね!」
オリーブは両肘を机について頬に手を当てた。
制服は入学式が始まる前のHRで一斉に配られる予定だ。
「えっそうなの?」
カジュは驚いて聞き返す。
プリムラ学園の制服について、なんとなくのデザインは知っていたが、細かいところまでは気にしていなかった。
たしか白と黒が基調とされていて、ところどころに橙色が使われているのではなかっただろうか。
「そうなんだよー! 仕立て屋さんが数十人いて、その人に会ったデザインを一瞬で創り出すんだって。
サイズもぴったりだし、色も人によって白が多く出たり、黒が多かったりするんだって! すごいよねー」
オリーブは楽しそうに、人差し指を立てて動かしながら説明してくれる。
入試要項に書いてあったらしいが、カジュは制服の項目を読み落としていたため知らなかった。
「白と黒どっちが多く出るかなあ! 白だと可愛いし、黒だとかっこいいし……どっちでもいいなあ!
カジュは……ううん、どっちが似合うだろう……」
カジュの顔をまじまじと見ながら、オリーブはううむと声に出しながら唸った。
「ふふっ、オリーブは白が似合いそうね」
天真爛漫なオリーブには、明るい白色のほうが似合いそうだ。
「えっそうかな! えへへ、じゃあ白色の制服かなあ!」
ピンっと背を伸ばし、目を輝かせながらオリーブは手を胸の前で組んだ。頬が髪と似た薄桃色に染まっている。
このページに立ち寄ってくださった皆様の健やかな毎日を願っています。




