ほぉほぉ――わたくしめにお任せください
「何か一気に疲れが出てきたし、わしも風呂に入って今日は寝るかのう――って何で光もついてくるんじゃっ!?」
「さっきはシャワーだったし、ね?」
「ちょちょっそれはまだ早いっ!」
わしは慌てて『最後の楽園』での、スク水を装備したわしの姿になった。
「女の子同士の姿なら良いの?」
ちょっ――! 光ってわしなら女の子の姿でも全然大丈夫なのかっ!?
――こ、これは間違いが起きるっ!
いや、確かにわしと光は好き同士じゃけど、まだそういう時期じゃないしっ!
あ、そうじゃ! わしに天才的なひらめきが降りてきた。
「そ、そうじゃ! 光! せっかくじゃし魔王城の大浴場へ行こう!」
「大浴場って他の人も来るんでしょ? じゃあ私にも水着ちょうだい?」
魔王城の大浴場はわしが許可したものしか入れないんじゃけど、黙っておこう。
わしは光が『最後の楽園』でわしが溺れてると勘違いして助けに来た時に着ていた、白いビキニを出して光に渡した。
「初めて会った時を思い出すね」
「そうじゃな――」
わしは今は思い出にじっくり浸っている場合でもないので、魔王城の執事に指示を出すことにした。
「光ちょっと内線で執事に指示をするから、待って欲しいのじゃ」
「ほいほーい!」
「魔王様いかがなさいましたか?」
「爺か――」
わしは爺に状況説明をした。
「ほぉほぉ――わたくしめにお任せください」




