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転移先は吸血鬼姫の目の前でした  作者: 刀夢
魔族生誕編
43/72

魔羊の少年


光が収まりそこに立っていたのは、

魔羊の少女と同じく

純白の柔らかそうな髪をしていて

頭には少女のものより少し小さい

黒々とした角がはえている

14歳ぐらいの気弱そうな印象を受ける

垂れ目の少年であった


少年は顔に驚愕の表情を浮かべ


「あれ?僕死にかけていたはずじゃ…?」

そう呟いている


どうやらまだ混乱している様子


そんな少年に向かって

おもいっきり魔羊の少女が抱きついた


「良かったッ…死んじゃうかと思った!」


そう言った少女の目には涙が浮かべられていた


ーどうやら上手く回復できたみたいだね

とりあえずは安心である

何度やっても成功するか不安になるんだよね

命がかかっているから当然なのだが…


それと少年と少女の様子を見て一つ

どうも引き継がれる記憶には

個人差がありそうかな?

今、丁度混乱している少年に向かって

少女が状況を説明しているようだし…


しばらくして2人共落ち着いたようで

改めて

「アデル様ッ…私達を貴方様の配下に加えて下さい!」


そう深々と少女が頭を下げ堂々と言ってみせた

すると少年の方も少し遅れて

「お願いしますッ!」

そう言いながら頭を下げる


俺からすれば、

こっちから頼みたいことであって

全くもって断る理由がないため


「よろしく頼むよ!」


そう言った

…まぁ配下というのは落ち着かないけど

続けて聞くべき重要なことがある


「ところで君達名前…あるかな?」


祈るような思いで聞いてみる

正直名付けするのはもう勘弁して欲しい…


すると活発そうな少女のほうが


「あっ!私がメリィで、こっちのナヨナヨしてるのがアゼフです!」


そう言いながら

少年ーアゼフの肩を強く叩く


アゼフの方は軽く

あはは…と笑いながらも俺に向かい一礼する


ー何かこの二人の関係性が見えてきたな…

メリィのほうが友人と言っていたことから

兄弟とかでは無いのだろうが

強気な少女ーメリィのほうが

弱気な少年ーアゼフのことを

引っ張ってあげてる感じかな?


何にせよ仲良しという感じで

微笑ましいものである


…何か幼馴染的な感じが羨ましい


そんな事を考えていたら


メリィがアゼフの方を向き


「全く…私より弱っちいくせに…私を庇うなんて無茶しすぎよ!」


そう言っているのが聞こえた


俺は疑問に思う

ー庇う?

あの隠蔽魔法で見えない敵からの攻撃を

どうやって庇ったのか


俺は聞いてみる

「アゼフにはアイツの姿が見えていたのか?」


するとアゼフから

当時の状況が語られ始めたー






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