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吸血鬼姫は動揺するpart2


アリシアは、動揺していた。


唐突に目の前に人族の少年が現れた…

それが指し示す事実はー

少年が高位の魔導士であるということである。


このヴェルマスという国に住む国民は、全て吸血鬼種の者達である。


他種族を拒んではいない…

ーしかし吸血鬼種というのに恐れを抱かれてか、この国を訪れる者は少ない。


吸血鬼という種族は、高い不死性と膨大な魔力、そして、長年生き続けることで得た知恵を持つ。


それゆえに、この世界でも上位の存在とされている。


しかし、吸血鬼種には、大きな弱点がある。

それは、太陽、である。


吸血鬼種が、太陽の光を浴びると、

著しく身体の各種、耐性、能力が低下してしまうのだ。


それにより、熱耐性も大きく下がり太陽の弱い熱でさえも、

吸血鬼種には、ダメージを与える要因となり得る。


そのため、ヴェルマスの作りは、かなり独特なものとなっている。


洞窟の中にあるのだ。


元々あった地下洞窟を大きく拡張したもので、


その広さはこの国の国民、約15000人が、暮らしていても一切手狭さを感じさせない。


そんなヴェルマスの警備体制は、非常に厳重。


洞窟の入り口には、巨大な門をつけ、そこには、常に衛兵が5人ほど居り常に監視をしている。


4つの居住区があり、どの居住区にも衛兵が居る。


そして、4つの居住区の真ん中に幻想的な美しさと重厚な存在感を持ってそびえたつのがこの王城である。


そんな王城に、誰にも気づかれず、侵入するなど、不可、ましてや玉座の間など尚更である。


しかし、この少年はそれをやってのけた。


そうなると、考えられる可能性は一つ。


少年が転移魔法を使用し、

この場に現れた、ということである…


しかし転移魔法は膨大な魔力を必要とする。


使用できるのは、極一握りの高位魔導士くらいのものだろう…


勿論、この魔法への対策はしている…

常時魔導結界を張り巡らせているのだ。


それをすりぬけたとなると、

少年の持つ力は、

吸血鬼の頂点に立つ彼女といえども油断出来ぬものである。


そして、そんな少年が目の前にいる。


動揺するのも無理は無いだろう…


しかし彼女は知っていた。


敵の前で冷静さを失う事がいかに愚かな事かを。


一瞬にして冷静さを取り戻し、敵を分析する。


そして、気づく。


少年には、一切の魔力がない事に…


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