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継承


アリシアが、目の前に迫りくる刃を眺めながら…


ー最後に…あの少年に…アデルに会いたい…


そう願った瞬間


少女の願いは叶えられたー


アリシアは、アデルの居る部屋へと

転移させられたのだ…


アリシアは部屋の地面に倒れながらも

ある少女に…ユリエに感謝をするー


ーこんな真似が出来るのは

彼女くらいのものじゃろう


それに…懐かしく

彼女に名を呼ばれた気がする…


アリシアは、起き上がる気力も無く、

ただ目の前の光景を眺める


少年が慌てて駆け寄って来て

泣き出しそうな表情で

必死に声をかけている…


ーあぁ…最後に…会えてよかった


そんな表情をするな…


アリシアは感覚の薄れた

左腕を持ち上げ


少年の頬に手を触れる…


ー…大丈夫…これからもアデルと共にある…


彼女はかつて

ユリエから授けられた

【贈与】の指輪の能力を発動させるー


アビリティ【贈与】の能力は


指輪の中への、一定量の物質の保存と

触れているものを対象に

自身、または

指輪の中に保存されている物の

能力、記憶、身体情報…


ありとあらゆるものを

分け与えることができるというものであった


彼女は…少年を対象にして

自身の全てを継承したー


ー私は…ずっと…ずっと…アデルと共に…


少女は自身の消えゆく意識のなかで

そう考え、微笑んだー


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