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#0・序章
【変な夢を見た。あまり覚えていないけど、俺はどっかの校舎…たぶん小学校にいて、暗闇の中一人たたずんでいた。ふいに後ろから少女の啜り泣く声が聞こえた。俺は前を向いたまま
「誰だ!!!!!」
と叫んだ。辺りは静かなままで、ただ一つ、少女の啜り泣きだけが響いていた。突然、声が消えた。と、同時に辺りの風景が変わった。教室だった。机の大きさからして、低学年の教室だったと机の大きさからして、低学年の教室だったと思う。俺は耳に神経を集中させた。やはり、少女の啜り泣く声が聞こえた。でも今度は聞こえる方角が違った。俺の、右下。視線を落とそうか、落とすまいか、迷った。次の瞬間、少女は言った。
『呪イ殺シテヤル』
と。】