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闇の中にて僕は輝く。  作者: udakuda
第二章 人生は、突然に。
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16 ☆  ーβ γ δ

語り部:姫野 真輝

 (スタッフ)「真輝!真輝!」

 「ん〜?なんだよ〜?」

 (スタッフ)「貴方に再び夢の世界へ……じゃないっ!」

 「……なに?」

 (スタッフ)「貴方に再び語り部をする権利をば差し上げます。」

 「は?」

 (スタッフ)「だーかーらー、再び貴方は語り部をする権利をGETしたのです!」

 「や、別に繰り返さなくていいよ…。何で?また語り部をしなきゃいけないのさ?」

 (スタッフ)「上によると、竹村乃子と付き合ってるからですねー。」

 「はあ…って、上って誰!?」

 (スタッフ)「あー、気にしないで下さい。」

 「え〜〜〜〜〜!」

 (スタッフ)「そんなことより。」

 「村奈琴頼?」

 (スタッフ)「違うっ!人の名前じゃないっ!」

 「じゃあ、何?」

 (スタッフ)「――さあ、語り部として復活するか、竹村乃子と別れるか……」

 「わ、わかったよ。語り部に復活すればいいんだろ?」

 (スタッフ)「そうです。その通りです。」

 「一つ質問!」

 (スタッフ)「はい、なんでしょう?(キリッ)」

 「語り部が復活するって事は、僕は厄介ごとに捲き込まれるってこと?」

 (スタッフ)「さあ、どうでしょう?では。私も忙しいので退散するとしましょう。さようなら〜。」

 「待てコラお前ー!」


 この時の脳内スタッフは消されなかった。

 これは、脳内スタッフ史上初めての出来事では………なかった。




 「ねぇー。」

 「ん?何?」

 「私のこと好き?」

 「う、うん。」

 黙れとか死ねとかという言葉は聞こえな〜い!

 「よかった〜。あっ、そう言えばね、お父様が真輝を日曜日に連れて来てって言ってたよ。」

 ちなみに今日は金曜日である。

 「言うのが遅いよ!今週の日曜日なんでしょう?」

 「う、うん…」

 「いつから決まっていたの?」

 「先週の月曜日……。」

 「あー、もうちょっと早く言ってくれればな。」 「……ねぇー、怒って…る?」

 「まあ、怒ってないと言えば、嘘になるかな。」

 「……。まーくんの言うこと何でも一つ聞くから許してくれる?」


 はい、キター!

 「うん。えーっとね…」

 何を頼もうかな。

 視線がきつくなったのは、無ー視!

 でも、無視しきれないのがこの僕なのです。

 ここは一つ、クラスのみんなにサービスをば。

 「その髪の毛をツインテイルにする権利を。」

 「…………。一回だけね?」

 「ありがとう!えっと、じゃあさっそく…」

 シュルッと髪の毛のゴムを取る。

 茶色のゴムだ。

 「櫛、貸してくれる?」

 「はい、どうぞ。」

 かわいらしい櫛を差し出す。

 応対の仕方で育ちの違いがわかる。

 ゴムを手首にはめて、櫛で均す。

 うわあ、サラッサラだ!

 いい香りもする!

 うーん、ナイススメル!

 櫛で二つに分けて、耳より上に髪を集める。

 たぷたぷしないように気をつけながら、ゴムで結ぶ。もちろん痛くないように。

 片方もおんなじように結う。

 うなじがキレイだなぁと思う。

 正面に回ってバランスを調整。

 乃子が顔を赤らめたのは、無視しようかな?

 「よし、完成。」

 なかなかの出来だった。

 しかも、自分でしたときより断然似合う。

 でら可愛い。

 何故こんな可愛い子と付き合えたのだろうか?

 まあ、偶然だけど。

 「まーくん。」

 鏡を覗きこんでいた乃子が話しかける。

 「ん?何?」

 「まーくんって櫛削り上手いね。」

 「ありがとう。」

 今日はなんて幸せな日なんだ!

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