警察官へのインタビュー録音記録
【令和六年度 伊佐鷺裏市役所 防犯推進課 調査報告書 No.B064-追補-13】
作成日:令和七年一月十三日
作成者:伊佐鷺裏市役所 防犯推進課 臨時職員 K
『警察官へのインタビュー録音記録』
調査日:作成日:令和七年一月六日
調査者:伊佐鷺裏市役所 防犯推進課 臨時職員 K
被調査者:匿名警察官
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【聞き取り調査録音抜粋】
K:今回の事件について、あなたの立場から見た印象を教えてください。
匿:正直、現場の捜査員の多くは本気でやろうとしていました。ただ、上からの指示が異常に早く降りてきて、『これ以上深入りするな』と釘を刺されました。通常なら残すべき証拠も、理由不明のまま処分されたり、報告書から外されたりしていたんです。
K:処分された証拠というのは?
匿:具体的には言えません。ただ、行方不明者の私物や室内に残されていた異常な記録物です。それらは鑑識にも正式に回されず、一部は倉庫に封印されたままになっているはずです。
K:なぜ、そのようなことが?
匿:明確な理由は聞かされていません。ですが、組織の外部やもっと上の機関からの圧力を感じます。あのマンションの件は普通の事件として扱ってはいけない、という空気でした。
K:現在行方不明になっている調査員や住人についてはどうお考えですか。
匿:……正直、彼らがまだ生きているかどうか、私にもわかりません。ですが、もしどこかに閉じ込められているのだとしたら、私たちが動かない限り戻っては来られないでしょう。……いえ、動いたところで戻ってこられないかもしれません。それでも、動こうとしない上層部を、私は許
※間違えて停止ボタンが押されたのか、ここでプツリと途切れていた。
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この証言は、警察内部における重大な情報統制と、事件の真相を覆い隠そうとする組織的な力の存在を強く示唆している。
関係者が口を閉ざす中、この匿名証言は僅かながらも闇の奥底を照らす光となった。
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入手日:令和七年一月十二
分類:極秘資料(警察内部文書/複製禁止)
件名:「桜見荘関連事案における報告制限について」
差出人:警察庁某部局 幹部職員
宛先:捜査本部長 他数名
日付:令和六年十二月二十九日
本文抄録:
当該マンション(桜見荘302号室を含む)で発生した行方不明事案については、公式記録には「単独の失踪事件」として記載すること。
物証のうち以下に該当するものは直ちに回収し、庁内保管庫に封入すること。
① 不明音声の録音媒体
② 暗号化文書および解読メモ
③ 封印構造物に関する写真・映像
これらは事件性の有無に関わらず、外部公開を厳禁とする。報道機関や遺族からの問い合わせについては「調査中」とのみ回答し、詳細説明を控えること。
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分析メモ(防推課資料部):
本文は簡潔ながら、匿名警察官の証言内容と完全に一致している。
特に「暗号化文書」「封印構造物」の記載は、これまで公には存在が明かされていなかった物的証拠を示唆している。
また、差出人欄に記された部局名は、過去にも超常事案の情報統制に関与してきたことで知られる部署である。




