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隣人意識調査の結果について  作者: 三嶋トウカ
前編

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調査報告書 No.B064-012


 【令和六年度 伊佐鷺裏市役所 防犯推進課 調査報告書 No.B064-012】

 作成日:令和六年十一月五日

 作成者:伊佐鷺裏市役所 防犯推進課 臨時職員K

 作成補助:臨時職員他二名



 『件名』

 三〇二号室前廊下足跡調査報告



 『調査目的』

 令和六年十一月五日、三〇二号室前の共用廊下にて発見された複数の足跡について調査を実施した。

 調査は伊佐鷺裏市役所 防犯推進課 臨時職員氏および他二名の職員が参加。

 今回の調査は、過去の異常報告と関連付け、足跡の正体解明および異常現象と見られる謎の事象の解明を目的としている。



『調査方法』

 目視による確認、及び、機械を使ったサイズや踏み込みの深度の確認。

 調査員三名にて、足跡の特徴や発見場所の状況を詳細に観察、記録する。


 『調査結果』

 1.足跡のサイズは著しく不均一であり、最小サイズは成人女性の一般的な靴サイズ程度の小型のものから、最大サイズは成人男性の通常サイズよりも大きいものまで多様に存在した。足跡が不規則に大小混在している点は非常に異例であり、通常の単一人物の歩行痕跡としては説明困難。


 2.足跡の形状も標準的な人間の足形とは大きく異なり、指の数や爪先の形状が不明瞭なものが散見される。特に一部は丸みを帯びた独特の形態を呈しており、爪の跡が見られないことも特徴的である。動物の足跡と誤認される可能性もあるが、形態が一定していないため特定は困難。


 3.歩行パターンは著しく不自然であった。特に廊下の曲がり角付近では、足跡が直角に折れ曲がっている箇所が複数確認され、通常の人間の歩行動作では再現困難な動線を描いていた。この直角移動は意図的な行動もしくは身体的制約のある存在によるものと推察される。


 4.足跡間の歩幅も一定しておらず、歩行速度が断続的に変化したことが示唆される。短い歩幅が連続する区間と長い歩幅が混在しており、複数人物の介在または一人の異常な歩行形態の可能性がある。


 5.足跡の位置や向きは不規則であり、場所によっては壁に近接している部分や、通行が困難と思われる狭い箇所にも存在していた。これらは意図的に足跡を残した、あるいは足跡による混乱を誘発する行為の可能性が考えられる。



 『調査員コメント』

 臨時職員K氏は「足跡を初めて目にした際、非常に異様な印象を受けた。通常の人間が付ける足跡の連続性や自然な歩行のリズムが全くなく、まるで何者かが意図的に混乱や不安を煽るような行動をしているように感じられた」と述べている。

 同行した他の職員も「現場の異様な雰囲気と足跡の不規則性は通常の現象ではなく、調査に緊張感が伴った」とコメントしている。



 『考察』

 今回発見された足跡の特徴は、三〇二号室およびその周辺で報告されている一連の異常現象と関連している可能性が高い。

 足跡のサイズ・形状の不統一性は、複数の主体が存在しているか、もしくは人間以外の存在が介在している可能性を示唆する。

 特に歩行パターンの不自然さは、何らかの異常な身体的特徴や意図的な操作が加えられていることを示していると考えられる。



 『今後の対応』

 1.足跡が発見された共用廊下周辺における追加調査および足跡の詳細な採取、形状・サイズの精密分析を継続実施する。

 2.近隣の監視カメラ映像を精査し、足跡の正体を特定するための映像証拠を収集する。

 3.足跡の物理的特徴に基づき、動物学的・法医学的専門機関に委託し鑑定を行う。

 4.異常現象が再発生した場合は、速やかに現場封鎖および詳細な記録撮影を徹底することを義務付ける。

 5.住民及び関係者への心理的ケアと説明、地域の安全確保に努める。




 以上

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