調査報告書 No.B064-001
【令和六年度 伊佐鷺裏市役所 防犯推進課 調査報告書 No.B064-001】
作成日:令和六年九月三十日
作成者:伊佐鷺裏市役所 防犯推進課 主任 A田B男
『件名』
「桜見荘」住民互助意識アンケートの実施について
『調査目的』
本調査は、当市(伊佐鷺裏)内に所在する賃貸住宅【桜見荘】に居住する住民間の交流状況及び互助意識の現状を詳細に把握し、地域コミュニティの現状評価及び今後の防犯対策に資するために実施したものである。
昨今、賃貸住宅における住民同士の交流不足が犯罪の温床となる可能性が指摘されていることから、本調査により具体的な状況を把握し、地域安全の促進を図ることを目的とする。
『調査対象』
「桜見荘」全十二世帯(全室)を対象とした。
物件は築十五年の小規模マンションで、三階建ての各階に四室、計十二室が配置されている。
先に戸数の記のある通り、全ての部屋は現状埋まっている状態となっている。
『調査方法』
聞き取り調査を主軸とし、各世帯に対してアンケート用紙を配布及び回収を行った。
今回の聞き取りでは、直接的な住民の交流状況や互助意識の有無、及び日常生活上のトラブル等について詳細に確認を行った。
アンケートは複数選択式と自由記述式を併用し、多角的な情報収集を試みた。
『実施日時』
令和六年九月二十八日
『調査結果要約』
調査対象となった十二世帯のうち、十一世帯に関しては同一階の他住民の顔および名前を認識しており、日常的に挨拶を交わすなどの交流が一定程度あることが確認された。
また、互助意識も高く、困ったことがあれば助け合う関係が形成されているとの回答が多かった。
つまり、結果を提出した住人たちに関しては、こちらが理想とする関係が築かれているとわかる。
一方、三○二号室に関しては例外的に、全住民から「その住人を知らないと思う」「接触が一切ない」「顔がわからない」との回答が一致し、周囲の住民から完全に孤立している状態であることが判明した。
三○二号室の住人は、住民間の交流やコミュニケーションをほぼ行っていないと推測される。
加えて、同室に関する情報は他の住民からも得られておらず、所在や人となりについて不明な点が多いことから、今後の調査対象として注目すべき存在であると判断される。
『今後の対応』
本調査の結果を踏まえ、三○二号室住人の実態解明および孤立化の要因調査を速やかに進めることを推奨する。
地域コミュニティの安全向上のためには、孤立した住民の存在を把握し、交流の促進を図ることが不可欠であるためである。
但し、住人を追い詰めるような行動、また、不審な行動ととられる対応は行わないよう注意されたし。
以上