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わやわやわー!

牛丼屋の店内。

こんなところに女の子を呼び出すのは何度目だろう?

店内ではオタクな店主なのか、亜咲花のわやわやわーが流れたあと、オーイシマサヨシverのわやわやわーがかかり、その後すぎやまこういち作曲のドラクエ序曲と半熟英雄のOPがかかっている。


一時期ゲームにハマっていたオレにとっては、さすがにそれらのゲーム音楽はついていけるものだった。

そっかー!

早川莉子ちゃんはVtuberをやるのが好きなフレンズなんだねー。


オレはというと、けもフレの主役かなんかが猫漫画雑誌に出て猫への愛を語っていたのを今さら思い出す。

莉子ちゃんも猫好きみたいで、カバンに猫のキャラのキーホルダーを付けてる。

狂牛病が怖い彼女は牛丼を頼まずに、鶏そぼろ丼を頼んだ。

いつかは、莉子ちゃんに牛丼を食べさせたい。

オレの牛丼好きはキン肉マンのアイツにも負けないのだ。


こうなったのはそもそも、莉子がやっている美川みすずというVtuberの配信にオレが33333円で牛丼屋一度行ってみない?とふざけてスパチャしたら、彼女がはい行ってみたいですと言い出したところからだった。


その時、店内に悪目立ちする黒ギャルが入店しに来た。

「おやー?莉子っち、男の人とご飯食べてるー!もしかして彼?」

そう聞いてくるふらちな黒ギャルに莉子は「えっと、そういうのじゃないです。

彼は牛丼好きな私のリスナーです」と答えた。


「そっかぁ。それなら私は牛丼好きだし、このダンディーなリスナーさん奪っちゃおうかな」

そう小悪魔な笑みを浮かべて黒ギャルは言った。

すると、莉子は顔を真っ赤にして「わ、私エリカちゃんにこのリスナーさんを奪われたくないんです。

この人はなんだかとても面白そうで、それでいて変わったデートコースばかりを選んだら女性にフラれまくる」ってコメントもしてきて、どんな変わったデートスポットに連れていってくれるか気になってるのでと莉子は黒ギャルにマジメに話した。


髪をポリポリポリシックスに掻きながら、黒ギャルは「ふぅーん。あーしがこの人いずれはオトしちゃうかもね」と意味深な言葉を言ってから大人しく牛丼を食べ始めた。


莉子ちゃんは「あの……せっかく牛丼店に誘ってもらったのに牛丼食べないのもおかしい話ですが、今は待ってほしいです」と言った。

オレはもちろん、「莉子ちゃんはいつか食べてくれればいいんだよ。それで」と返した。


話題はフワちゃんはなんだかイタズラっ子なショタの声優やらせたら似合いそうだとか、莉子ちゃんの妹である七海の派手髪(黒にピンクと赤のインナー)を見つめつつ姉と妹でだいぶ見た目に違いあるねといった話になった。


「貴志さん、紅しょうが盛りすぎです」と笑いながら莉子ちゃんが言う。

「男はな、紅しょうが祭りなんだよ。たらふくしょうが持って身体ポカポカにすんだよ!」と返した。


すると、莉子ちゃんは冷静な顔つきで「今、春なのに……?」と返してきた。

いいんだよ、そんな細かいことは。

紅しょうがパワーでほかほかデトックスなんだよ!


かわいい莉子ちゃんを抱きしめたくなるのをガマンしながら、テキトーな雑談をやり過ごした。

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