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1.777部隊と天皇の苦悩

「隊長おかえりなさい。会議は無事終了しましたか?それともまさか・・・戦争になっちゃうんですか?」

「柏木、いきなり隊長に質問攻めとは無礼ではないか。少しは休ませてあげろ」

「堅物一宮さんだって、大きな声をあげて、智隊長びっくりしちゃいますよーだ」


 特殊部隊777副隊長柏木桜、同じく副隊長一宮聖人。いつも言い合いをしているが、戦いになると、素晴らしい連携を見せる。仲が悪いのか。いいのか。いまいち分からない。


「お前ら、本当に仲がいいな」

「ありません」

「絶対にそんなことありません」

「急いで、隊員たちを集めてくれ。御前会議の結果を共有する」

「かしこまりました」


 数分後、俺たち3人と残りの二人が地下会議場へ集まった。


「早速だが、御前会議の結果を話す。戦争好きなバカどもはアメリカへ喧嘩を売ることを決定した。日時は12月7日だそうだ」

「やっぱり、戦争なんだ~」

「それで我々の仕事は何なんでしょうか?」

「特に命令は出ていないが、非常事態になるまでは静観することにする。反論があるものはいるか?」

「異議あり、我々は不老不死で、魔法を使えるという立場を持っています。それなのに、一般人共に任せていては、犠牲が出るだけではないでしょうか?」

「はるさめ、お前の意見は間違っていないが、世界のバランスを保つため、温存させたいのが、爺さん(天皇)の意見だ。少なからずのわがままだから少しは聞いてやろうと思ってな。それに、お前の心配は的中する。そのうち、実戦投入されだってされるだろうから、日頃から鍛錬しとけ」

「わかりました。このガキの意見を聞いていただきありがとうございます」

「以上で会議は終了する。柏木、一宮、お前らは真珠湾上空へ行き、監視の任務へつけ、例えどうゆう戦況になろうとも、手出しはするな」

「かしこまりました」


 世界のバランスを保つため。こんなご時世に良くもそんなことを言えるな。これはあくまで俺の予想だが、この戦争は負ける。777部隊が動けば勝てるという状況になるだろう。そのときに本当の正義のために動くのか?政治家共のおままごとのために、動くのかは慎重に決めたほうが良さそうだな。時計を見ると19時45分、そろそろ、面会に行く時間だった。


「爺さん、待たせてしまって申し訳ないな」

「矢野よ。待っていたぞ」

「悪い。予想以上に話が長引いてしまってな。それより政治家の連中はもう勝った気でいるとはな」

「そのようだ。朕は国民のための戦争だと思っているが、あいつらはそうは思っていない。自分たちの蓄えを増やすためにとしか頭にないのじゃ、それでは、国民たちも恵まれぬ。今回の戦争がもし、世紀の戦いになり、国民を巻き込み、死人が多数出ては朕も陛下として切腹者じゃ」

「そう。思い詰めるな。自分が正しいと思った道を選べばいいさ。それにいざとなれば、俺の部隊だってある。いざというときは、敵国そのものを破壊だってできる」

「できれば頼りたくはない。この異能力は誰にも見つかってはならぬ、そして命を奪うより、命を繋ぐ使い方をしてほしい」


 命を奪うよりも、繋ぐ使い方な。800年の中で織田信長の人間50年に次ぐ、名言だなこりゃー。いつもは意見を丸呑みする爺さんがここまで願うのならば、できれば叶えてあげたいが、非常事態になってしまっては、無理だ。これだけは忘れないようにしなくちゃな


「わかった」


 こうして、皇居をあとにした俺は777部隊地下駐屯地へと戻った


次回


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