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機械仕掛けの人々へ

作者: 石田 三葉

まあ、読んでくれや

この国は誰がなにをしようとも人を殺してはならない世界だ。

私はその国の王の娘として生まれた。

みんな平和だななんて思うだろう。だが、それはあくまで幼少期の頃から行われた洗脳教育により培ったものであり、皆が善人として育っているからでは無い。

皆生まれた瞬間に親と共に育たず学園に強制的に入らされ15まで学園で様々な教育を受ける。この体制は悪いとは言えない。邪心を取り除けるし様々な教育を受けられることにより各々の能力が伸ばせるからだ。

その程度でそこまでの教育が受けれるのか?なんて考える人もいるだろう。

それができるのが我が国の特徴『鎖国』である。攻め込まれることない大きな海の真ん中に山々と共に囲まれ芳醇な土地、資源共にある島が我が国である。

生まれる人数も1年で決められており、人数が増えることも減ることも無く出産日も全員決められている。もちろんその中に生きて生まれて来れなかったものもいる。それも計算済みである。この国は王族と住民の2つしかいない。

もし反乱を起こすものが現れようとするなら徹底的に教育をし治す。それが我が国の流儀であった。

だが、どうだろう。私が生まれて6年ほど経った日のことである。

この国に初めて殺人鬼が出たのだ。彼は16歳の天才と呼ばれる少年でのちのち宰相になるだろうと言われていた人物だった。10数人の老人を殺害したのちに住人により取り押されられた。彼は取調べが行われる場所へと連合されこう述べた。

「この国は狂っていると思いました。なので、僕はもっと狂ってやろうかななんて思ってたら。まあ、殺しちゃってましたね〜。これは邪心と言えるのでしょうか?いいえ、言えないと思います。だって、ただ純粋な疑問を形にしただけですもん」

そのあと続けてこう言ってきた。

「この国には処刑という文化がない。だから、、僕を殺すことも出来ないし、僕には再教育を効かないと思います。人間は心の奥底に残したものは取り除くことは出来ないですし」

彼はその時満面の笑みだったらしい。

なぜ16歳の教育終了した彼がそんなことを言えるのだろう。

私は彼についての報告書をお父様と一緒に読んだが。特に今まで問題を起こしたことは1度もなかった。全てをそつ無くこなしているのだ。

ただ、彼は再教育は効かないと言っていたがハッタリかもしれないと判断し、もう一度再教育を行うことでこの事件に終止符を打つことを決めた。

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