研究者と狩人
そうだ、僕は忘れていた。
「白雪姫!」
お妃様と鏡、
そうだ、あと、主人公、狩人、王子様。。。。
いや、主人公は、白雪姫は、
もう誰かが入っている
誰だ
「Gretel」
グレーテル?
確かめなければ。
確かめなければ!!
おそらく大丈夫だ、大丈夫。
僕はこの研究を終わらせなければならない。
そのためにはこの物語を完成させなければならない。
そうだ、狩人。
いっそ、僕がこの役になってしまおうか。いや、ダメだ。
研究に私情を挟んではならない。あくまで研究だ。
誰が適任だ、誰が良い動きをしてくれる。
誰ならグレーテルの謎を解いてくれる。
久しぶり。また面白い研究をやっているんだって?
でも、ダメだよ?最近ここらで起こっている行方不明事件、犯人でしょ?
犯罪はダメだよ、犯罪は。でもさ、近くに警察がいるんだから、ちょっとくらい研究に協力してあげるって言ったのに。
私の大切な友人たちを返してくれないかな。
後ろを振り向くと、悲しそうな顔をした、それでも笑顔をつくる警官。
友人、ね。
「久しぶり。相変わらずね。あなたも。変わっていなくて安心した。そんなに言うならさ、僕の研究に協力してくれないかな?」