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赤いずきんの女の子は金色の目の男の子に
赤ずきんはそっと、おばぁちゃんの家の中を覗いた。
そこには
狩人の後ろ姿と、
真っ赤な池の中心に、
いつもおばぁちゃんが寝ているベッド、
それと、
さっき会った、
金色の目が素敵な男の子。
よく見るとその男の子は、
狩人はその男の子に銃口を向ける。
「...人狼。」
狩人がつぶやいた。
「やめて、やめてっ!!」
赤ずきんは狩人を押しのけた。
***
「私の娘が魔女な訳ありません!信じてください!」
「信じられるわけ無いでしょう!人狼をかばったのですから。お母さん、あなたも、魔女なのですね?」
「私も、娘も魔女なんかじゃありません!」
お母さんの声と、男の人の声が聞こえた。
「嫌です!殺さないでくださいっ!ころさn...
銃声が響き渡る。
後ろで、女王の冷たい声と、縄が切り離される音、
上から何かが落ちてくる音を、
それが落ちきる音を、赤ずきんは最後まで聞くことができなかった。