水の都へ
魔物の群れから逃げある国に戻ることとなる勇者たち
王様に事情を聞くと何やら不穏なことが...どうなってしまうのか
あの後俺らは走って走って走りまくった。
にしてもなんだ?あの魔物の量は...
変な夢と言い...なにかとてつもないことが起こっている気がする。この先どうなるんだ...?
そしてある国に戻ることとなる。
〜始まりの大国〜ラストリア
勇者「よし、ここまで来れればあとは安心だな」
マリー「じぬがどおもいまじだ...」
ヒメ「それよりなんですか?あの量の魔物は」
クライン「ここら辺の魔物にしては数が多すぎる...どうなってんだ?」
勇者「...分からない、王様なら何か情報を知っているかもしれない...行ってみよう」
王の城
王様「おぉ勇者よ、もう出発したと思っていたが、何か問題でも起きたか?」
勇者「はい。出発しようとした矢先、複数の魔物の群れに襲撃され、一時撤退を余儀なくされました。ここら一帯の魔物にしては数が多すぎる。何かご存知ではありませんか?」
王様「やはりか...」
勇者「なにか思い当たることが?」
王様「あぁ、最近になって隣国や遠国で魔物が活発化しておるみたいでな...まさかもうここまで...」
王様「勇者よ、もう時間が限られておる、魔王討伐を急ぐのじゃ」
勇者「承知致しました」
王の城、正面門 前
クライン「魔物の活性化?」
勇者「あぁ、ここら一帯の魔物だけでなく、隣国の魔物や遠国の魔物も活性化しているらしい」
クライン「それはまずいな...魔王の影響か?」
勇者「わからない...だが、その可能性が大いにあるだろう」
マリー「魔王...ぅぅ」
ヒメ「マリー?大丈夫ですか?」
マリー「は、はい...すみません、大丈夫です」
幼い頃マリーは魔王の手下により家族を殺されている。トラウマなのだろう
この世界には魔王を恨む人や恐れる人はそう珍しくは無い。だが、そんな彼女を見ていると心が痛む
勇者「ともかく先を急ごう。日の出にはここを発つ」
クライン「この国から次の町まで遠いいんじゃないのか?移動はどうする?」
そうだ...この荷物を徒歩で行くには時間がかかる...なにか効率の良い移動方法はないだろうか...
???「あのぅ...よろしければ私の馬車をお使いください。」
勇者「?!あなたは...」
商人「先程助けていただいた商人でございます。」
勇者「あぁ!さっきの方でしたか!ご無事で何よりです」
商人「あなた様方のおかげで救われました...どうか、私の馬車をお使いになってください」
勇者「いいのですか?!代金などは...」
商人「救われた身、命の恩人にお金なんてとりませんよ、こちらをお使いください。」
勇者「!!!ご好意に感謝します!」
馬車に荷物を詰める
勇者「よし、これで出発の準備はできたな」
助かったな...商人がいなければこの先の町にさえ進めなかったかもしれない。この出会いに
感謝しよう。
マリー「先程の方のおかげでこの先の町にも順調に進めそうですね!」
勇者「あぁ...助かった」
クライン「だが勇者、この馬車ちとちっちゃくねぇか?」
ヒメ「こら、そんなこと言わないの。ご好意で頂いた馬車なのだから文句はなしよ」
マリー「そうですよ!クラインさん!商人さんに失礼です!」
クライン「あぁっと悪い悪い、少し口が滑っちまった」
勇者「お前らしくていいな。」
確かに4人ではいるには少し小さいな...まぁ何とかなるだろう
〜日の出〜
勇者「よし、出発するか!」
マリー「馬車...初めて乗ります...!このお馬さん噛んだりしませんよね?」
ヒメ「噛みませんよ...多分」
マリー「多分ってなんですか!こうなったらニンジンで手懐けるしか...」
マリー「よしよしーいいこですからねー!噛まないでねー?」
馬がマリーにニンジンを与えている...あ、逆か
勇者「順調だな。ん?」
国から離れ、森をぬけた先
なにか違和感がある...何か近くに居る?
見えない何かが...
クライン「勇者」
勇者「分かってる」
勇者「ヒメ、俺たち身体強化の魔法を」
ヒメ「??わかりました」
姿を消していた魔物が姿を現す
マリー「ヒッ!!」
魔物「ギャァァァアアア!!!!」
勇者「クソッ!」
ザシュ!!!シュバッ!!!!
勇者「ふぅ」
クライン「姿を消す奴もいるのか」
勇者「厄介だな...これも活発化の影響なのか?」
マリー「...」
ヒメ「マリー?どうかしましたか?どこかお怪我でも?」
マリー「いや...足に力が入らなくて...動けません...」
ヒメ「そんな事でしたか...安心してください。もう大丈夫ですから」
ヒメ「それにしてもあの魔物の気配...全く気づけなかった。お2人がいなければ...」
勇者「俺とクラインは感覚が鋭いからな、普通の人よりも冴えてるんだ」
勇者「俺は勇者の加護ありきだが、クラインは...わかんねぇな」
クライン「あんくらい加護がなくたって分かるだろ、見え見えだ」
勇者「普通わかんねぇよ...」
化け物は1人だけじゃないらしい。
この先このような魔物が増えるのだろうか...心配だ
勇者「みんな怪我はないか?」
クライン「あぁ」
ヒメ「大丈夫です」
マリー「あじがうごぎまぜんんんん」
勇者「よし、みんな無事だな」
姿を消す魔物...活性化による影響だとしても不思議だ...どうやって姿を消している?魔道具の類か?いや、そんなものつけていなかった。
今の自分たちではわからない...。少なくとも今までの魔物とは違う...進化している?
勇者「戦ったらお腹がすいてきたな、飯にでもしようか」
クライン「賛成だ」
ヒメ「ちょうど小腹がすいたところです」
マリー「あしが...」
勇者「クライン、近場の動物を狩るのを頼んでいいか?」
クライン「あぁ」
ヒメ「私は果物や食べられるキノコを持ってきますね」
勇者「あぁ、頼む...マリーは...」
マリー「あ、あしが...」
まださっきの余韻が抜けてないみたいだな...一度ゆっくり休んでもらおう
勇者「よし、じゃあ俺は道具の準備をする。
マリーはそのまま少し休憩していてくれ」
マリー「は、はい...申し訳ありません...」
勇者「気にするな」
〜各々任務を終える〜
勇者「クライン...そのバカでかいイノシシはなんだ?」
クライン「あぁ、なんかイノシシの長?みたいなの狩ってきた」
勇者「あぁ、そうか...」
勇者「ヒメ...そのいかにも毒がありそうなキノコはなんだ?」
ヒメ「失礼ですね、これは毒なんかじゃありませんよ。食べると少し幻覚が見えて手足がマヒするだけです」
勇者「うん、戻してきなさい」
ヒメ「...はい」シュン
勇者「よし!飯にしよう!」
「いただきます!!!」
マリー「このお肉硬いけどおいしいでふね!」
勇者「あぁ!歯ごたえがあっておいひい!」
ヒメ「2人とも、口に含んでる状態で話さないでください。下品ですよ」
マリー×勇者「ふぁーい」
ヒメ「...」
クライン「おぉ、このキノコ以外にイケるな...ウッッ」バタッ
勇者「クライン?!?!どうしたんだ!!」
ヒメ「?!すみません!さっきのキノコ間違えて1つ戻し忘れて入れてしまっていたみたいです!!」
勇者「マリー!!解毒魔法を!!」
マリー「は!はい!!」
手をかざし詠唱を唱える
マリー「祝福の女神よ...邪気を祓いたまえ。
リフレッシュ」
クライン「はぁ...はぁ...死ぬかと思った」
ヒメ「すみません...クライン、私のミスです」
クライン「気にするな、死ななければどうだってことは無い。全てかすり傷だ」
勇者「マリーが居なかったらどうなっていた事やら...」
クライン「感謝する、僧侶殿」
マリー「い、いえ!私はなにも!!」
ヒメ「私からも感謝をお伝えします...助かりました」
マリー「え、えへへ...なんだか照れちゃうなぁ」
勇者「そろそろ日が暮れるな...今日はここで朝を待とう」
一行「はい!」「おう」「了解です」
その日はテントを立て2人交代で番をすることになった。
勇者、ヒメ
勇者「なぁ...ヒメ」
ヒメ「なんですか?勇者さん」
勇者「俺たちは魔王を倒せるのかな」
ヒメ「勇者さんらしくないですね、弱音ですか?」
勇者「いや、そうじゃないんだ...これからも様々な強い魔物と出会う、その中で俺はお前たちを守れるのかなって」
ヒメ「勇者さんらしいですね、でもそんな深く考えなくてもいいのですよ」
勇者「え?」
ヒメ「私たちはパーティーでしょう?1人でそんなに考えなくても、私たちなら大丈夫です。勇者パーティーなんですから」
勇者「ヒメ...」
ヒメ「それに...この私がついてます、何も心配することはございませんよ」
勇者「ヒメ、ありがとう...おかげで心がスッとしたよ」
ヒメ「また何か迷いや心配事があればいつでも
仰ってください、私でよければ相手しますよ」
勇者「...ありがとう」
ヒメ「そろそろ交代ですね、2人を起こして私達も明日に備えて寝ましょう」
勇者「そうだな...」
翌朝
勇者「もう朝か...」
ヒメ「おはようございます。勇者さん」
クライン「おはよう。勇者」
マリー「おはようございます!昨夜は良く眠れましたか??」
勇者「みんなおはよう。あぁぐっすりだ」
マリー「朝ごはんできてますよ〜みんなで食べましょう!」
勇者「あぁ、ありがとう」
クライン「寝ぼけてんのか?」
勇者「いや、少しな」
マリー「う〜ん?」
ヒメ「ふふ」
ヒメ「早くご飯にましょう、冷めた物はごめんです」
マリー「そうですねー!それじゃあ」
「いただきます!!」
朝なのにも関わらずガツガツ食べる勇者とクライン
マリー「もーそんなにガツガツ食べてもご飯は逃げませんよー?」
クライン「うまい」
勇者「あぁうまい」
マリー「えへへ、喜んでもらえて嬉しいですっ」
マリー「昨日は私...何もできてませんでしたから」
勇者「うまい」
クライン「あぁうまい」
マリー「何か他の言葉も話してください」
ヒメ「ふふ、確かにおいしいです」
マリー「もー!ヒメちゃんまでー!」
4人で食卓を囲み幸せな気分で朝食を終える。楽しい一日になりそうだ。
「ご馳走様でした!」
勇者「ふぅー食った食った」
ヒメ「朝にそんな食べてしまってはお昼ご飯に手をつけられなくなりますよ」
勇者「朝は朝!昼は昼なんだ!別腹!」
クライン「同意見だ」
ヒメ「...」呆れ
マリー「食器片付けちゃいますねー!」
勇者「ありがとう、マリー」
マリー「いいえー!」
勇者「さて、朝飯も済んだことだし先に進むか」
クライン「あぁ」
ヒメ「はい」
マリー「わかりました!足でまといにならないようにしないと...ボソ」
ヒメ「大丈夫ですよ、マリー。私がついてますから。それにあなたは僧侶です、このパーティーには欠かせない存在なんですよ」
ヒメ「もっと自信をもってください」
マリー「ヒメちゃん...ありがとう...!」
勇者「さぁ出発だ!」
楽しい朝食を済ませた勇者達、このまま何事もなく次の町まで行けるのか...
数時間後
クライン「後どのくらいで町に着くんだ?」
勇者「そうだな...ヒメ、わかるか?」
ヒメ「商人から頂いた地図によると残りは3分の1ってところですね」
勇者「もう少しの辛抱ってわけか...ありがとう、ヒメ」
ヒメ「いえ」
クライン「この馬車ケツが痛いんだ...どうにかしてくれよ」
勇者「どうにもこうにも...我慢するしかないだろ。回復魔法でもかけてもらえ」
クライン「ふむ。魔法使い、ケツに回復魔法を頼む」
ほんとに言うとは...バカなのかコイツは
ヒメ「嫌です」
だろうな
マリー「ふふっ」
数時間後...
ヒメ「勇者さん、街が見えてきましたよ」
勇者「んん...あと五分だけ...」
ヒメ「何寝ぼけてるんですか、早く起きてください」ビンタ
勇者「いでっっ起きました」
クライン「街にしてはちとでかくないか?」
マリー「わー!見てください!湖がありますよー!」
勇者「デカイな...」
ヒメ「ここはただの町ではなく、水の都、ウォーターベルでしたか」
勇者「ウォーターベル??」
ヒメ「はい。地図には小さい村としか記載されてない謎の都なんですよ」
クライン「そんなのがあんのか」
ヒメ「ここ最近ものすごい勢いで成長している発展途上国と言った所でしょうか」
ヒメ「急な成長により地図が追いついていないみたいです」
勇者「とんでもないな...」
マリー「聞いたことあります!急な発展で小さい町からここまで大きい都ができたんだとか!」
マリー「この都の中央には核があるみたいですよ!その核が現れてからこの町はさらなる発展を遂げたんだとか!」
勇者「核か...一度見てみたいな」
ヒメ「この都の核...ゾクゾクしますね」
勇者「ヒメ、興味があるのか?」
ヒメ「えぇ、それはもう。この大きさの都...そして核ともなると莫大な魔力を秘めているはずです」
勇者「たしかに...気になるな、王様に会いに行こう」
目的地の小さな町が見えてきた、だが何やらとてつもなく大きい都市...なんとそれは水の都、ウォーターベルだった
勇者はそこの王に会ってみることにする