「魔王」と呼ばれる横綱とただのデブの相撲の取り組みを見たあるスポーツライターの観戦レポートから
大相撲の横綱と、横に綱を巻いただけのデブが相撲を取ると、予想外の展開が待っている。
横綱は、長年の修練と経験を積んだ力士であり、体重がありながらもしなやかな動きと力強さを兼ね備えている。
一方、デブは見た目こそ迫力があるが、相撲の技術や体力は皆無。恐らく「おやつを食べること」に特化しているのだろう。
土俵に上がると、まず横綱はデブの動きを観察する。
デブは、ただ立っているだけで、力士のような構えすら取れない。
まるで「立ち尽くすことが得意なプロ」とでも言わんばかりに。
そしてなんといってもデブの体の大きさと腹。
特にデブの腹は超巨大。それを見て、横綱もつい失笑しまう。
しかし、相撲は真剣勝負。
相手が素人のデブでも容赦はしない。
横綱はデブに対して軽やかな足運びで近づく。
まわしをガッチリと掴み優位に立つ。
さらに横綱はデブの胸に頭をつけて一気に押し出そうとする。
対するデブは、横綱の迫力に圧倒され、足もすくみ動けなくなる。
まるで「ここが俺のテリトリーだ」と言わんばかりに。
もはやデブは風前の灯…誰もがそう思ったことだろう。
しかし横綱はデブの重さに気づき、驚愕する。
デブは圧倒されて全く動けず、ただ山のように立ち尽くしているだけ。しかし動かざること山の如しの使い手なのか横綱がグイグイ力を入れて押し込もうとしてもいっこうにデブは動かない。
この最強の棒立ち、本人いわく「耐え続けていた」らしいが、どう見ても力感はなく、ただ突っ立っているだけ。
しかも彼は息を切らすこともなく、ただつっ立っている。
押されても押されても「私はここにいる」と宣言しているかのように。
結局、横綱は技を使うこともなく、デブを押し出すこともできず、ついには力を使い果たしてしまう。
試合は不毛な戦いに終わった。観客は、横綱の技術とデブの重さの意外な対決に驚き、笑いが起こる。相撲の奥深さを感じさせる一幕となった。