79 「え、終わった?」
「……ああ、それならばこちらは――」
リーと王様、王妃様、側近さんも含めが真面目な話をし始めたので、同じく暇そうな第二側妃様のもとへ歩み寄ってみる。
「ねえ、ねえ、第二側妃様」
「……?なにかしら?」
さっきからチラ見程度に視線をやっていたけど、この人なんもしてないのだった。
その辺を見て、ぼーっとしたまま固まっている。
それも、ずっと。
それでいて淑女らしいぴしっとした姿勢を崩すことなく、貴族としての威厳を保っているのだからすごい。
「救援要請、終わったの?」
「……断ったくせにいけしゃあしゃあと」
ニッコリ笑顔のままそう言われたが、まあこちらにも事情はあるのだし、しょうがない。
「いやね、心配はしてたよ?もしや、死んじゃうのかなって思って、今日、明日ら辺で応援に行こうかと思ってたもん」
これは事実。
せっかくの初めて会った転生者だし、大事にしようかなって思ってたもの。
「……終わったわよ」
「…………え?」
まだ行ってないのかなっていうのが私の予想だったのだけど、第二側妃様は予想の斜め上、いや真反対くらいの方向で答えた。
オワッタ、おわった、終わった。
……それって、その“おわった”って、私の知ってる“終わった”で合ってる?
え?……うっそだあ。
「……終わった?魔物の行進が?」
「ええ」
第二側妃様ったら、どんな冗談を、なんて。
そんなことを言って笑えば多分楽だったのだけど、第二側妃様の纏う雰囲気がそれを許しそうになかった。
「事情は話せないわ。箝口令が敷かれているの」
「へえ~、そうなんだ。……良かったねって、言ってあげるべき?」
「……それでわたくしが喜ぶと思う?」
「思わないかなあ」
棒立ちに足が疲れてきたので、木の丸椅子を取り出して、近くに座る。
「ねえねえ、じゃ、魔物はどこまで出た?」
「……キングオーク、らしいとしか言えないわね」
「!!?……え、キングオーク?ほんとに?」
第二側妃様は神妙に頷いた。
……えええ?
「倒せたの?」
「ええ、まあ――」
「あらあら、噓仰い!」
「……?」
……ここにきて、第一側妃様の再登場である。
えっと、黙ってられないのかな?
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