76 王族のみんな
PVが、壱万です!!
「あ、久しぶりっ、王様!」
「――っ、ふう……テディー商会長か、久しいな」
ニコッと、ちゃんと笑う。
……色々他にも理由はあるけど、こないだのオーラを浴びせられた後だったら、こっちの方が怖く、不気味に見えるだろうから。
驚いたように見えたその表情も、次の瞬間にはまるでなかったかのように変わる辺り、流石王族とでも言えばいいのか。
リーが自国の王にその態度で良いのかと言わんばかりの顔をしていたけど、まあ無視。
ていうかもう、多分手遅れかな。
「ところで、そこに転がっているのは……?」
「え?王様の側近じゃないの?」
「いや、合っている。余の側近だ」
ん、良かった。
一瞬もしかして人違いだったのかと思ったけど、質問を食い気味に否定されたのからして、私の記憶通り、ちゃんと側近さんだろう。
……ちゃんと側近さんってなんだ?
「それと、久しぶり、王妃様」
「……!はい、お久しぶりです、カヴィナ」
私の挨拶に対して微笑み返してくれたのは、王妃様である。
……あー、今日も可愛い。癒される。
王様のいた部屋には、王様、王妃様、第二側妃様、それから第一側妃様と思しき人がいた。
王子二人の王族さんが揃ってる……ってことは、どの道すぐに話通ったのかもな。
一応念のため、久しぶりの再会を邪魔されたくはないから第一側妃は威圧しとく。
そうでなくとも王妃様やリーを睨んでたので、私目線で情状酌量の余地はない。
「や、本当久しぶりだよね?」
「そうですね、確かに。……一週間ぶりくらいですか?」
王城でやらかして、そのまま放置で帰った後、睡魔で四泊五日ダウンして、で、昨日、今日だからな。
睡魔の時の五日がでかかった。
「あはは、そう聞くと短いけどね。あ、紅茶の葉っぱ、まだある?」
「はい、ありますよ。前回の魔物の行進で次のお茶会の予定を決めていなかったので、あまり使わないようにしていたんです」
ん、なるほど。
足りなくなったら交換っていう方式でやってたからな。
魔力暴走のあの日も、一応終わったら王妃様とお茶会の予定だったから。
「それはまた、ごめんね、本当。今度お菓子作ったら一番に持っていくから……」
「いえいえ、気にしないでくだ――」
「そうですわ、カヴィナ様!王妃様ったら本当にどんくさくって嫌になってしまいますの!!先日は食事のマナーが……!」
口を挟んできたのは案の定というか、第一側妃である。
王妃様がちょっと肩を震わせた。
そして、それに対してイライラモードをぶり返した私は、
「……?え、君じゃあまず誰なの?自己紹介は?初対面だよね?は?名前で呼んでいいですかって聞かないの?え?」
ガチギレモードに進化したうえで、魔力を漏らさぬよう注意はしつつ、笑顔だった表情を変えた。




