73 言い訳もとい良い訳
明けましておめでとうございます!
今日からまた11時-23時で頑張ります!!
(さて?)
声は出さなかった。
どうやって許してもらおうか、考えてなかったなあと思ったのである。
一端その場の状況確認のため、姿が見えなくなる魔法を私とベルちゃんにかけて、その状態で転移した。
「……いないな?」
転移したのは相変わらずと化した王子の部屋。
ただどうやら、誰もいないようである。
……ん-、どうしよ。
“メニュー”よりマップを開き、二本の指でドラッグ、拡大する。
すると広がった画面の中央にある白い丸を中心に、周辺の間取りや、数多くの水色の丸とピンク色の丸が現れた。
水色の丸は生命体、黄緑が敵、ピンクは知り合い、橙はテディーの子、黒は重要人物、黄色は一週間経つと消えるもの。
ただこれだけだと、立体としてみれば違う場所にいることもあるし、どれが誰なのか分からないので。
「“王子はどこ?”」
マップは平面から3Dへ切り替わり、映し出された王城の模型の中に一つのピンクの丸が点滅する。
……はあ、遠いな。
今すぐ転移しても良いんだけど、言い訳どうしようかな……。
というか、今とても急に思い出したけども。
“メニュー”って、いつのまにか唱えなくても使えるようになってたんだよなあ。
毎回口に出していたあの頃が懐かしい。
こんなことまで書きだそうとしたら面倒かもな?
けど、なんかね?……この世界に来てから色々分かったことがあるのだ。
小説じゃ説明されていなかったことも、理論として説明されてはいたことも、沢山。
特に魔法についてなんかが、もう、本当。
……まず、第一に。
誰かと同じ“詠唱”を用いたとしても、誰かと同じ“魔法”は使えない。
これがまず前提で、この世における真理である。
……例外はあるんだけどね。や、例外がある以上、これ真理って言えないかな?
でも、各属性ごとに先人の知恵で『こんな感じの魔法があるんだよ~。で、それにはこのくらいの魔力が必要になるんだよ~』というのがある程度分かっているから、そういう本を読んだり、あるいは教えてもらったりして魔法を自分のものにする。
よって、この世界における“魔法書”という言葉は“今まで使われてきた魔法集”を指すが、使い方や詠唱、考え方は書かれないのが普通だし、むしろ『他の人はこの説明からこういう詠唱を思いついた』という事例を知ってしまうとそれに感化されてしまって、上手く詠唱を編み出せなくなかったり、酷い場合だとその属性の魔法が使えなくなくなったり。
だから魔法を見せていいのは、ある程度魔法を覚えた子か魔法が使えない子だけなんだよね。
……まあ、私がこれを知った時には既に手遅れだったのだけど。
第二に、この世に数値で表されたステータスはない。
ご存知、私が“メニュー”→ステータスで何時だって見れるテンプレ式ステータスだけど、この世界の方々はどうやら見れないらしかった。
あ、でももしかしたら“転生者様限定特典”みたいな感じだったり?
……今度第二側妃様に聞いてみないと。
そして最後、第三に。
――魔法を使う際、誰に祈るかによって効果は変わる。
祈りの対象の例だけど、まあ、主には属性ごとに存在する神様方である。
詳細は面倒なのでまた今度。
「よし、行くか」
言い訳に凄く良い案を思いついて、点滅し続けていたピンクの光がいる部屋、その扉前へ転移した。
読んでくれてありがとう!
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