67 朝ごはんはトランプの後で
「あ、そーだ、ルー?先に言っておくとね、何も言わなくて良いから」
「……え?」
ハグをしたまま、頭を撫でながらそう言うと、ルー君の体が腕の中で固まったのを感じた。
「別に、大丈夫だもの。君がちゃんと笑ってくれるなら、だけどね」
「……カヴィナ様…………」
「ん、じゃあほら、立って?そろそろ朝ごはんの係来るだろうし……」
「――カヴィナさま!?」
「あ、ミー」
言うが早いが。
……ていうか、こういうの多いんだよなあ、この世界。
凄く小説の中だって実感するのだ、ご都合が多い時とか、本当に。
サッと立ち上がって、メノウのもとへ寄る。
薄っすらクマが浮き上がっているのが見えて、目元を指でなぞってみた。
「多分まだ寝てないんでしょ?ご飯、食べてから寝るの?」
「の。ただ、今日の当番はラリーさんなので、もうちょっと待つつもりなのです。……あの、カヴィナ様がすぐに食べたいのなら、ミーが用意するのですよ?」
「……んや、いーよ。急ぐ理由がなくなったからね」
チラッとルー君を見た。
ルー君は既に立ち上がり、きょとんとした表情でこっちを見ていた。
なんかこう、猫がそこにいたからみたいな理由でとても撫でたくなったので、近づいてハグして、撫でる。
「……あの、カヴィナ様?」
「ん-、何~?」
「とてもやめて頂きたいです」
「ん~考えとく」
大体、良いじゃないか。
私達って、まだ9と8だよ?
現代の小学生だと、3年生じゃん。
……あれっ、もしかしなくても、意外に駄目か?
そんな風にいちゃいちゃ(幻想)していると、背後から突き刺さる視線があった。
ふくれてるミーである。
「カヴィナ様、ルークさんばっかりずるいのです!ミーのこともハグするのです!」
「……ふふっ、いいとも。おいでミー?」
「――!!」
驚いたような嬉しそうな顔をして、メノウが抱きついてきた。
……うちの子がかわいい件。
「ん、何して待つ?らりのことだから、多分まだ起きないよね?」
「あー」
「のー」
ルー君とメノウの声が重なった。
……結局、ラリーが起きてきたのは8時過ぎ。
数十分経って起きてきたステラ達を交えたトランプ遊びで1時間が経った頃だった。
読んでくれてありがとう!
いいね、ブックマーク、コメントなど、このお話を少しでも面白いと思ってもらえたら(主に作者のやる気アップに繋がるので)、評価の方よろしくお願いします。




