62 共感はできそうにない
戻せそうだ!
ということで、11時-23時に戻します。
「……本当、なのです?」
「ん、本当だよ」
表情が抜け落ちたように(比喩)呆けているから、メノウの片手を握る。
「ちゃんと許可もらえた。今王様に話通してるとこ、何とかなりそうだよ」
「……!!」
段々と頬が色づく。
……嬉しそうだねえ。癒される。癒される、が。
「……でさ、ミー?君、どうして起きてたの?」
「…………」
メノウはサッと目を逸らす。
「えっと、早く目が覚めてしまったのです……」
「本当に?」
「……ぅ……」
上目づかいで見つめればメノウはうろたえた。
ぶりっこしてるわけじゃないけど、私の方が物理的に目線が下なので、実質これは上目づかいである。
「あの本当は、眠れなくて……」
「……寝れなかった?」
ちょっとびっくりした。
「そんなに怖かった?」
「あ、いえっ……その。作戦を考えたのは、ミーなので……」
「……ふむ?」
そんなに胃がキリキリするようなことだろうか。
一生共感できなさそうな悩みである。
……まあ、そうなのだ。
リーのとこ行って魔王さま、ディラン君の許可貰うのは?って提案してくれたのはミーである。
普通に盲点だったよね。あれは。
奴隷商消せば良いかと思ってたけど、ちゃんと奴隷を取り締まればいいってことだものね。私だけじゃきっと思いつかなかった。
「別に、気にしなくてもいいのに」
「そんな訳にはいかないのです……。でも、上手く言ったなら、良かったのです」
へらりとメノウが涙交じりに微笑んだ。
……そんなに、だろうか。
失敗するかもしれないという不安は、そこまで情緒に関わるものだろうか。
私には、分からない。
そういう感情だという理解はできるけど、やはり共感はできない。
……でも、そういえば。
■■■も、そうだった。
怖い時とか、心配ごと抱えてる時とか、ビクビクしてた。
その時の私は果たして、君にどんなことを思ったのか。……思い出せないなあ。
相変わらず共感だけはできそうにないけども、それでも。メノウのそういう表情は、見たくないなって思うみたいである。
(薄情だって、君は言うのかな?……■■■)
なんか、最近時々思い出す。
こういう……小さな■■■との日常とか、真実なのかも分からないような記憶を。
「……まあ、定時報告終わったら寝た方が良いよ。朝ご飯の当番、今日は違ったよね?」
「の。そうするのです」
浮かびあがるその記憶は、嘘か、真か。
……真実は神のみぞ知る、だねえ。
読んでくれてありがとう!
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