46 復活する睡魔(リリアンヌ視点)
次の投稿は11時です。
というか、時間を少しずつずらそうと思います。
今日から11時と23時。
「まあでも、シャーベティ様はこういうお方なので」
「それなら仕方ないですね」
「はい」
第二側妃が不満そうにしているのを無視して会話を弾ませる。
意外にも、話題が第二側妃であればイリアネスとも話が合うようだった。
「それにしても、待機ですか」
「ごめんなさいね、忙しいのに待たせてしまって……」
思わずため息をついた。
「これも本音だったりします?」
「します」
「そうでしたか……」
本当に、ええ、眠気なんか吹っ飛んだわね。
驚きや呆れを通り越して、もはや怖いまであるわ。
「……ちなみになんですけど、今日の夜までに魔物の行進が来るっていう保証、あります?」
「ないわ」
……どうしましょうか。
やすやすと眠ることはできないわ。雨実が起きてしまうかもしれないもの。
でもだからと言って、ギリギリになってしまうのも避けたいわ。
トラブルはいつ起こるか分からないしね。
「で、でも一応、発生してはいるのよ?」
「……え?」
第二側妃の言葉に、思わず疑問の声を漏らした。
「パラダイス山脈の山頂に“反魔の迷宮”があるからなかなかこちらまで来ないだけで、もう魔物の行進は発生していて――」
「そうなんですか!?」
それは僥倖。
さっさと殲滅してしまえば後が楽だわ。
復活してきた眠気に抗うためにも立ち上がって手首を振る。
「それなら私、魔物の行進止めてさっさと帰りますね」
「「……え?」」
「報酬の件は先輩に……」
「お待ちください」
軽く準備運動を始めるあたしを止めたのは、イリアネス。
「……なんですか?」
「ランドルフ領に辿り着くまでが依頼では?」
……なるほど、確かにもっともな意見ね。
少し息を整えて、すぐ近くにいるであろう存在に声を掛けた。
「シフォン、出てこい」
音もなく、どこからか現れたこいつに、第二側妃もイリアネスも驚きを見せた。
……眠いわね。
「第二側妃……赤髪の方をランドルフ領に着くまで守れ。死なせたら殺す」
「……」
静かに頷き、シフォンはどこかに消えた。
「……ということなので、大丈夫です」
「いえいえ待って!……え?」
流石に納得してくれるとは思っていなかったけど、面倒ね。
「今のって、シフォン=シファニ?」
「……そうですが、ご存知なのですか?あいつを?」
遠い国の出身としか聞いていないけれど、小説に出てきていたかしら?
本名は大分特殊な発音なのに、訛りなく発音して見せたし……流石ね。
「ええ、まあ……いいえ、なんでもないわ。それと、さっきの会議を聞いていたでしょう?明日、討伐戦のための兵が組まれるの。そこに入ればいいじゃない、急ぐことはないわよ?」
……それじゃあ遅いかもしれない。
それに、考えていなかったからか薄れていたけれど、睡魔が襲ってきていて……正直、気を抜けば終わりかしら。
「……まだいけると思っていたのに……」
「え?」
「なんでもありません。とりあえず、領主に報告をお願いします。……赤茶の髪をしたリリー・キャンドルが魔物を殲滅させました、とでも」
「え……」
何を言っているのか、という顔ね。
……まあでもどうせ殲滅するもの。結果は同じよ。
「……ああ、キングオークまでいる……【転移】」
「えっ、ちょ」
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