42 死んだその『あと』(キャロル視点)
「一応死ぬことになるからか、あたしでもその後は分からないのよね……」
「うん?待って、『その後』があるの?」
めっちゃ重くてテンション下がってたのに、段々リリアちゃんの言ってることがマジで本当に分からなくなってきた。
「……?あるわよ?」
「え?ん、え?」
さも常識のようにさらっと言われるので、私が間違っているんじゃないかと錯覚しそうになる。
「えっと、待ってね?死んじゃうんだよね?」
「ええ、この世に体を残して死ぬわ」
「なのに、未来があるの?」
「ええ、あるわ」
……なんで自身満々なんだろうか、この子。
もしかして頭がおかしくなっちゃった感じの子なんだろうか。
「……何よその目は」
「いやちょっと意味わかんなくて……」
そうだ、意味が分からない。
……意味が分からない?
ここで私は天啓を得た。
……もしやこれ夢では?
「疲れてたのかな……」
「は?何の話?」
「え、ちょっとデコピンしてみてよ」
「なんで?」
「なんでって……」
……目が覚めるかもしれないから?
いや覚めて欲しいなあ。
こんな悪夢見てたくないって、本当。
「まあいいじゃん、ほら」
おでこをリリアちゃんに突き出す。
と、そこで急にバチンッと音が聞こえた。
……一瞬、何の音か分からなかったんだけど、段々現実に引き戻される感じというか、脳が追い付いてきた感じ?
結果として分かったことと言えば、
「い゙ったい!夢じゃない!?」
「うるさいわね。そんな無駄なことを考えていたの?」
「無駄!?」
いや酷!
めっちゃ痛いんだけど!?
頼んだのは私だけど、もうちょっと手加減してくれたって良かったんじゃあないの?
「……夢じゃあないわ。分かったでしょう?じゃあ私もう行くわ」
「うん……」
痛い。
まだびりびりするし……。
ぱっと、リリアちゃんは『リリーちゃん』の姿に戻る。
「……うん?」
「何?」
「君も使えるの?その変身」
「……さっきもやったじゃない?」
『リリーちゃん』の黒い瞳は、不思議そうに丸まった。
……ベリーちゃんがしない表情だ。
「まあ、そうなんだけど……」
「終わりね、行ってくるわ。それじゃ【転移】」
なーにか微妙にモヤモヤした気持ちを抑え込みながら、とりあえず虚空に手を振っておいた。
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