番外編 2−3 逆鱗(ステラ視点)
「頑張ってね、ステラ~?」
「ええ、勿論」
この時ばかりは、顔が強張ってないことを祈るしかなかった。
顔に、表情に出してはいけない。
今まで通りでなくてはいけない。
白髪とこいつの間に、明確な上下関係があるというのは分かる。
けれども、こいつが白髪の何に怯えているのかまでは分からない。
しかし、考えてはいけない。
これは逆鱗だ。
白髪を本気にさせる、逆鱗。
消し去れ、思考から。
いち早く、いや今すぐに。
「じゃあ、またね~?」
そう言い残して、白髪は練習場から出て行った。
合わせて、こいつ、いやこげ茶は立ち上がる。
……あいつ、本当に何しに来たのよ。
「それじゃあ二人ともぉ、もう一回走ってきてぇ?」
「え」
「嫌」
あたしとエリックの声が被った。
ていうかエリックってば、ずっと黙ってたわね、ずるいわ。
その日は結局、休んでは走って、体をやわらかくするための体操を繰り返した。
……死ぬわ。
朝起きたら全身痛いんだもの。
は?
筋肉痛は走れば治る?
馬鹿?
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