第221話 √2-26 G.O.D.
ユ「ホニさんはいいお嫁さんになるわ」ホ「そう? ユウジさんに言われると嬉しいなー」ミ「……お姉ちゃんは? ユウくんのお嫁さんになれるかな?」ユ「……なれるぐらいに家事凄いけど、俺とは法律で無理だから」ミ「法律なんて私の前では(以下自粛)」 2343
「よし、がんばるぞっ!」
ご飯を食べ終わって、自分の食器をまずは台所のシンクに置く。
ユウジさん達の食器は洗い終わって、水分を落とす為の”水きりかご”に立てられおかれている。
きっとユウジさんのお姉さんは少し前まで皿洗いをしていたのだろう。えぷろんという前を守る服を見に付けてから我は取りかかる。
「まずは我の洗って~」
ユウジさんに教えて貰った皿洗い。
すぽんじと呼ばれる穴が無数に空いたどこかで見た乳加工品のちーずというものに外見の似たなんとも魅力的なさわり心地のものを右手で取って、洗剤の入った細長い容器を少し潰すようにしてすぽんじに左手で洗剤を垂らし、染み込ませる為にスポンジをもみもみする――
「これで洗っていいんだよね」
準備は万端、あとはユウジさんの言った通りにやるだけ。
「ごしごしごし~」
ユウジさんが言っていたことを思い出す。
『ホニさん、洗うものはあまり汚れてないものから順にな? 少しヌメヌメしてるのは後回しにあまり汚れていない皿やコップから洗うんだ』
ということは……茶碗、味噌汁の器に焼き魚の載っていたお皿かな?
『汚れが残らないように丁寧にな』
「っていねいに~、ごしごしごし」
右手ですぽんじを茶碗に当て包み込むように、左手で茶碗を回転させて外側から洗ってゆく。
一〇周ほどしたら底面を洗って、次は内側を丁寧に洗って行く。
「これで茶碗はおわりっと」
そうしてユウジさんの教えてくれた通りに皿洗いを終え、乾かしている皿を拭いて片付ける。
「おわりっ、ふー」
我ながらユウジさんの言うとおりに出来たと思う。
「それじゃ、次は洗濯だねー」
「洗濯終わってるね!」
洗濯機を覗いて、臭う薬っぽさで洗濯が終わっていることを理解する。
この場合は――
『洗い終わった洗濯物を取り出して、代わりに汚れた洗濯物を入れるんだ』
だったよね! 洗い終わった洗濯物を予め近くに置いてある固く薄く軽い水色の網籠に入れてから。
「洗濯物入れてー、洗剤入れてー、スイッチをピッっと!」
ヴゥゥゥゥゥゥゥンと機械が動き出す。きっとこれでいいはずー
「じゃあ干さなきゃねー」
水色の網籠を持って、居間に向かいそこから庭へと出る。
さんだると呼ばれる履物を履いて空を見上げればそこには見慣れたけれど、非常に見ていて気分のよい澄み切った青空が広がっていた。
さんだるで踏みしめる地面は踏み慣れ聞きなれた音、ユウジさんの家の庭は芝になっていてこんなほんのり暖かい春陽気の日は寝転びたくなる。
「でも誘惑に負けちゃだめだよね、うん仕事仕事!」
仕事仕事と言っているけれど、正直かなり楽しい。
我には新鮮で、今はこんな風に人は生活しているんだなあ……と本た耳で聞いたことでしか知らない知識を目で見て確かめる。
その作業はとにかく楽しく、心地の良いものだった。
湿った洗濯物をぱっぱと広げ、物干しに背伸びして干していく。
物干しは高い棒と低い棒の二段構えになっているもので、それが仲良く居間方向から見て三つ並んでいる。
我はこの体の都合上、高い棒にはギリギリ届かず低い棒に干していくということ、少しばかりもどかしい感じだった。
それでも我は洗濯物を干していき、はんがーと呼ばれる物に衣服をかけて干し、靴下や下着を干していく。
この洗濯のやり方はなぜかユウジさんでなく「姉貴、頼む」と言ってユウジのお姉さんに教えてもらったのだけど……
「なんでだろう?」
ユウジさんは少し顔を赤くして照れていたし、なんでだろ?
そういえば洗濯物を洗う時も目を逸らしてやっていたような――
「ま、いっかー! じゃあ太陽、よろしくね」
大体干し終えて、空から柔らかく照らす太陽にあとは頼んで我は庭から出た。
居間に戻っててれび(黒い箱の正体は世を映す機械だと教えてくれた)を見ると12:00と言う数が左端に映し出されている。
これで日は丁度真上に昇る頃で、少しお腹も減って来た。普通に過ごすとこの体故に食べることを欲するみたいだ。
「じゃあ、ご飯つくろうかな」
ユウジさんに貸して貰ったれしぴと呼ばれるご飯の作り方の書かれた本を手にとって、料理を始める――