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@ クソゲヱリミックス! @ [√6連載中]  作者: キラワケ
第二十二章(終) プロローグのエピローグ。 
610/638

第743話 √+2-0 『ナレ視点』『???』



 それは未来、とある場所にて。


「ようやく昔の俺はゲームを攻略し終わったか」

「終わりましたね」

「ここまで八年半ちょいぐらいかかった気がする」

「途中からでしたが、参考になりました」


 それぞれ未来のユウジ、私、アイシア、井口さんがミキに過去のユウジが選択肢を示すところまで見てほっと息をつく。


「しかしここまで長期に及ぶとバグが顕著ではあるな……アイシア世話かけた、感謝する」

「気にしないでいいよ、私は私で楽しんだし」

「そうか。それにしても現実投影ソフトウェア”ファーストワールド”は、もうちょっと詰めた方が良さそうだな」

「かもね」


 そうしてユウジがアイシアにお礼を言うと、アイシアは微妙に分かりづらいですが表情を綻ばせていました。

 すっかり忘れかけていましたが、過去の世界過去の町を使った実験は”現実に二次元を投影したら”というものだったのです。

 最後まで見届けた結果は、まだ完成段階に至っていないと言うことでした。


 蓄積したバグによって世界に異変を来し、最終的には未来の私たちが干渉できないほどにユウジと桐の世界は崩壊してしまっていたのです。


「しかし……画面の中とはいえ昔の俺はモテてムカつくな。今の俺もこれぐらいモテたいもんだ」

「「え?」」

「な、なんだよ」 


 私と井口さんが同じタイミングで声を出します。

 いやいやユウジ、それは無いですよマジで。

 そんな時アイシアさんだけが、ニヤリと笑みを浮かべます。


「……ユーさん、今モテたいって言ったね?」


 まるで言質を取るような物言いでした。


「お、おう……言ったが。でも今の俺が好かれるって現実的じゃないだろ」

「そうだね、ユーさんのその考え方が――私たちには現実的じゃないね」


 そうしてアイシアが指を鳴らした途端――



「やっと会えたあああああああああああああ!」



 研究室の扉が開いたかと思うと、そこには――


「ユウジ! 私たちを何年ほっとくつもり! 勝手にいなくなってどういうつもりいいいいいいいい?」

「え、え?」


 そこにはさっき画面の中にいた篠文ユキ――が年を経て、すっかり大人になったような姿の女性が怒りながら立っていました。


「今からでもいいから責任取ってよね!」

「……話が見えないんだが」

「こ・の・子! 私とユウジの子供だよっ」


 すると大人ユキの後ろから、画面の中にいた篠文ユキをだいぶ若返らせた小学生大の女の子が姿を現しました。


「は、はじめましてパパ」

「パパ!?」


 比較的最近はあまりリアクションをすることもなくなっていたユウジがとんでもなく驚いていました。


「その前に君は誰なんだ」

「それはないよユウジ! 私はね――篠ノ井ユキカだよ! あなたと恋人同士だった女の子!」

「お、俺と恋人同士!?」

「というか皆連れてきたからね――この島に」

「ええええええええええ」


 そう、ここは未来とある場所としか言っていませんでしたが。

 そこは絶海の孤島、しかし生活拠点として使えるほどの機能を持ち、ユウジや私が籠って研究をしていた研究室の立てられた場所でした。

 それはそうです、設備があまりにも整ったこの場所が内陸部に出来るわけもなく、こうしてそこそこ規模の無人島を買って大整備したのがここなのです。


「ユウジ様!」

「ゆ、ユウジさん! ずっと会いたかったんです!」

「ユウジ! アタシを養ってくれ」

「ユウジ、責任取って下さるかしら!」

「ユウくん! やっと見つけたあああああああああ」

「探しましたよユウさん先輩、おっと今はもう先輩呼びじゃなくていいんですもんね」

「――私の嫁」

「放っておくなんてイケズだぜ旦那!」

「ユウ兄、私との子供も認知して!」


 ヒロイン勢揃い、どうやらアイシアが手引きしてユウジの毒牙にかかったヒロインを招集したようでした。


「え、え……? どういうことだ、あれは過去の俺を使った仮想のことじゃなかったのか」

「未来が変わったんだよユーさん。これまでの私たちの世界が、あなたがモテなかったと”思い込んで”誰とも付き合った世界の延長線上にあったのが――みんなと付き合った世界の延長線上に変わったってこと」

「……理解が追い付かない」

「ユーさんは勝手に過去の自分を、今の自分とはまるで別の存在だと認識していたかもしれないけど。そうじゃないんだよ、過去のユーさんがそういう選択をすれば未来に反映される、そういうことだよ」

「…………」

「ユーさん晴れてハーレムおめでとう、この絶海の孤島は女の子十数人なら余裕で居住できるスペースもあるし、周囲の目なんて気にしなくていい。なんならここでハーレム生活送ってもいいかもしれないよ」

「いや、その、だな――」


 そうして押しかけて来た、過去のユウジと付き合った女の子が大人になった姿でユウジを揉み合いにする――のを遠くから眺める私。

 ユウジが困ってるのを見るとちょっと楽しいですし、あと私も混ざってもいいかもしれないですね――



 そうそうこの島の名前って、慣れ親しんだ町の名前を付けて”藍浜島”としているんですよ。

 ながされて藍浜島、なんだかどっかで聞いたことがありますね。

 その作品もまたハーレムだった気がしますが、はたして何か因果はあったのでしょうか。

コナツ「私ハブってなかったか?」

マナカ「すみません」


書き足しました

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