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第195話 √2-0 G.O.D.
追記、文章内の日付を修正しました
「あ……朝か」
太陽の光で目を覚まされる。
携帯アラームに起こされることなく早起きだった。
携帯を覗くと――
四月二〇日
……の、七時丁度を示していた。
「んー?」
何か長い夢を見ていたかのように、頭が重い。
見ていたかのよう……というのは本当で、内容こそ覚えていないが何か夢を見ていたのだ。
「さーて起きるかな」
ベッドから出て寝ぼけ眼で居間へと向かう。今の隣のキッチンから鼻歌が聞こえてくる――
「おはよー、ユウくん」
「おは」
なんとも香ばしい匂い漂うキッチンから姉貴が顔を出した。
「もう少しだからまっててー」
「ああ」
それを聞くと俺は畳張りの居間の卓袱台前へと座りこむ。後から――
「ふぁぁ」
「おはー」
桐とユイが寝ぼけながら現れる。日常に染み込んだ光景で、あまりにも俺にとっては普通だった。
朝食を終え身支度を終えて、現役高校生な俺は学校へと通う。そんな家の表にでは――
「おっはよー、ユウジ」
ユキが待っている。