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@ クソゲヱリミックス! @ [√6連載中]  作者: キラワケ
第十五章 テガミコネクト
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第495話 √4-10 テガミコネクト

リハビリ(ry



 手紙が届いた、まさかの手紙のキャッチボールが成功した!

 と歓喜のあまりしばし両手で広げ掲げながら手紙を照明にすかしてうおーうおー言ったあと、少し冷静になる。


「あ、返事どうしよう」


 ここまで砕けた文章が返って来るとは思わなかった、というか砕け通り越して氷解している。

 それではこちらはも更に崩してもいいのではないか?

 いやいや、ある程度のラインは保つべきだろう。まさか話し言葉で書くわけにもいくまい。


「うーん」


 そういえば手紙の主は次回より彼女は小説を掲載すると言っていた。

 考えてみれば俺が手紙に気付いて、それに返信したものの返信でまさかの、私の小説を見ろぉ! である。

 病院という住所や、一番最初の手紙の文にあった身体の都合で~、というからには入院してる……のだろう、おそらくは。

 そんないわゆる病弱っ子との文通、なかなかにロマンティックではありませんか。

 きっと文章も、今日可愛らしいお花を見たんですようふふ的なものを想像していたわけで。


 まあ蓋を開けてみれば文章指南に、馴れ馴れしく、更に小説連載の告示(?)な内容だからなー……。


 いや、否定はしないけどその幻想をぶち壊されたことには変わりない。

 というか本当に一番最初の手紙とキャラ違い過ぎねえかな!? なんなの、作風が変わったの?

 一体なにが彼女を変えてしまったのか、猫を被っていただけの可能性も否定できないけども。


「逆に好都合だ」

 

 気を使わずに書いていいとの、意思の表れだろう? じゃなきゃ文章指南なんかされたくないぜ。

 いいだろう! 俺渾身のトビキリ面白い手紙を書いてやるよ!

 それに次の返信に小説書きますってさ、人に披露できるような面白い小説なんだろう? ハードルを上げといてやろう、にっしっし。

 そっちが『面白い話』聞いてみたいとハードルを上げたんだから覚悟するがいいぜ!

 

「小説楽しみにしてやるよ! おうよ、じゃあ俺も――」


 書いてやろうじゃねえか、面白い話を。


「さっき考えたのはボツだ、ならば」


 最近見た面白い夢を文章にしてしまおう、そうだそうだ。

 夢なのに何故か色濃く記憶にある――何夜も続く同じストーリーの夢。

 主人公は自分で、見知った顔とのファンタジーな出来事だ。


 まるで元は夢なのに、小説を見せられているかのような話を書いてみようではないか。 




 

 もちろん手紙を開いたのは朝、このまま文章を書いてしまいたいところだが。

 今日は土曜日、奇数の土曜日なので普通に学校がある。

 このまま朝自宅をして学業に励まなければならない。


「もどかしいが仕方ないな」


 そうして予め携帯の新規メールに、いわゆる話のタネを簡単に記して。

 しばらく手紙のことから離れた――





 帰宅。今日も平和な一日だった!

 頭の隅に手紙のことがあったが、それでもその手紙以外に集中出来なかったわけではない。 

 授業そのものが土曜の場合午前で終わり、生徒会で昼食を済ましそのまま生徒会。

 生徒会の仕事も終わり、姉貴の戸締りを見届けてから姉貴と共に学校を後にした、今日も雨が降っている。

 姉貴の度重なる相合傘提案を断りながら帰路につき、家に着いたのは四時半、こんなものだろう。


 家に帰るなり自室に飛び込んだ、パソコンを起動させワードを立ち上げた。

 キーボードあるの机上には話のタネを記した携帯画面を置いて。


「よし」


 キーボードに指を置いた、記憶の中の夢の中の出来事を言葉言葉で繋いでいく。

 返信用の手紙に書く面白い話、ということを忘れて俺は指を躍らせる――





「書いたっ……第一話書き終わった!」


 既に話数が決まってしまっていた、二話目のストックも出来てしまった。

 自分に小説の才能があったなんて、いやあ多才は辛いね……思わず溜息をつく。


 まあ自惚れるはここまでにしておいて、これを手紙に起こす作業も残っているじゃないかと再度自分を奮い立たす。

 手書きで書いている内に思いついた描写や、修正箇所をワードの元文章があるパソコンの画面と照らし合わせながら手紙を書いた。

 書き続けて、おおよそ一時間で手紙は完成する。もちろん『面白い話』の前後には普通の手紙と同様の挨拶的なもの入れた。


 楽しかった。

 

 文章を書くことがこんなに楽しいとは、予想外だった。

 夢を文章に起こすだけではあるが、ところどころ覚えてないところは補完したりして、元の夢を外れない程度に脚色している。

 あ、『主人公自分なのに脚色するとかなんか痛い』とか言わないで!

 いや、そもそも夢を文章にしましただけで、いたたたたである。

 それお前夢の証明出来んの? と言われても反論のしようがない、不可能である。

 頭の中をかっさばいて見せれば分かってくれるかもしれないが、その時には俺が絶命している。

 

 まあ、読み直してもそれなりに面白いものになっている気がする。


「やばいなー、小説家デビュー出来ちゃいそうだわー」


 困ったなー、将来の職業決まっちゃったじゃーん。

 書き終わったので内心熱い自画自賛である、まだ後書きにその興奮の模様を文字にしないだけマシである。 


「さて、と」


 また手紙を出す際の苦難が残っている。 

 

 そう、姉貴だ。


 ポストにたどり着くまでの五百メートル。

 家を出て、というか出る前に感づかれる。そこでどうやって誤魔化して家を出るかがポイントだ。

 なぜか普通にコンビニに行くだけでも「ユウくんどこ行くの!?」と鬼気迫る表情で聞いてくる時もある(主に深夜のコンビニなど)。

 そしてラブレターに瞬時に反応してくる、おそらく前回と同じように。

 しかし前回と違って封筒と切っ手の位置は把握してある、ミッションの難易度は下がるだろう。

 それでも居間やキッチンに常駐する姉貴は、やはりかなりの難所だ。


「まだまだ勝負はこれからだ……!」


 俺は部屋を飛び出した、時間との勝負だ―― 

今年はエイプリルフールネタはありません。

そもそも更新すること自体が「嘘・・・だろ?」ということなので、ある意味エイプリルフール成功です!

意味わかんないですね、ええと今年も頑張ります。

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