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@ クソゲヱリミックス! @ [√6連載中]  作者: キラワケ
第十四章 神楽坂ミナの暴走!
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第451話 √b-36 神楽坂ミナの暴走!

ユイ回。そういえば来月18日に読もうでのクソゲヱ連載四年目に突入しますねー、三年目半年分更新数少なすぎだろオイィ……

 五月十六日


 

 そういえば最近俺の日常が結構な変化を遂げている、それを順々紹介する。



 <ユイとの場合>



 三人によるお出かけ(何故かデートという単語を封印)後の月曜。

 今日も家事に生徒会にと大忙し確定だ、そんな俺は生徒会資料の確認の為に朝早くに学校へと訪れた。 

 朝七時には解放される教室は流石に誰もおらず、まさに占有空間。ガラスが割られて発見が遅れ無いための防犯防止だとかでカーテンのしめられていない窓越しには小鳥の囀りが聞こえる。

 そろそろ初夏に近づき温度も上がってきたが、今日は寒すぎず温かすぎずの実に適温だった。


「ううむ、早くに終わってしまった」


 今教室にいるのも資料の確認が終わり、生徒会仕事でメンバーそろわず独断で行えることはあまりなく、目的が済んだからと生徒会室の戸締りをして、とりあえず教室にやってきた次第。

 そういえば、だ。


「ユウジー、コーヒー買ってきたぜいえいえー!」

「おお、さんきゅ」


 ユイも来ていた。何故かといえば――





『むにゅ……おはよいユウジ、ホニさん』

『おはよーございます、ユイさん!』

『おは、今日は早いなユイ。悪いものでも食ったのか?』


 朝は六時、俺とホニさんで朝食昼食の準備をしていた矢先の来訪だった。

 ユイにとっては凄まじいほどに早起き他ならない。なにかあったのだろうかと邪推してしまう。


『なんか目覚めた……うん? 出かけるのか?』

『ああ、ちょっと生徒会に用事がな』


 本来ワイシャツが汚れると困ると寝間着+エプロンなのだが、既に黒ズボンにワイシャツの制服姿に身を包み鞄も用意し、飯支度が終われば即登校可能だった。


『…………』


 するとユイが寝ぼけ眼でもどこか神妙な表情で数十秒の沈黙の後。


『……学校準備三分でやるからアタシも連れてけ』


 


 

 と、まあそんな経緯だ。一体どんな風の吹き回しだ? とも疑問に思ったが、実際に身支度を三分で整えたユイと登校した。

 部活の朝練ぐらいしかこの時間には登校する生徒もいないが為に、通学路は朝の爽やかさと共に人通りは少ない。

 登校している間生徒会のことなど話したが、眼鏡キャストオフ状態継続中で表情がかつてと異なりイージーモード並の容易さで読み取れる。


『ふんふんふ~ん』 


 アニソンを口ずさんでいるようだが目に見えるように機嫌が良かった。

 まあ、毎回思うんだが……素顔本当に可愛いなコイツクソっ! 性格が微妙に残念仕様じゃなかったらどれだけ良かったか。





 で、冒頭に戻る。


「なー、ユウジ暇かね?」

「まー、暇」


 復習しようとノートを開いたが……閉じた。暇、ということにしたい。

 勉学から目を背けるなど何事かと偉い人に言われそうだが、たまにはええじゃないか。


「そう? ぬふふふ、暇ならアタシに付き合え」

「付き合うって何か? 二度目の告白か」

「……デリカシーないよ、ユウジ」


 なぜかそっぽを向かれた。最近ユイの俺に対する反応も変わってきた気がする。


「……まあいいや、そうじゃなくてさ。とりあえずだ」

「とりあえず?」


 俺は次の言葉を待ち、そして。



「アタシとギャルゲーしようぜ!」



 とPGPを取り出して高らかに提案してきた。


「……お前とギャルゲー?」

「なにそのおかしな人を見る目」

「いや、じゃあ聞かせてもらうがそのギャルゲーのプレイ人数は?」

「一人だけど? それが?」


 …………。


「メイドウィンワリィオのミニゲームじゃねえんだから二人同時プレイなんて出来るか!」

「いやいやなんとかなるって」

「てか学校でギャルゲーとか断る!」

「そう言わず、ほらイヤホンもあるし。な? アタシとギャルゲーしようず」


 ご丁寧にPGPのソフトパッケージまで持ってくるユイ……うん?


「なあ、これって……」

「むふふ、依然ユウジが”練乳並に甘い純愛モノやりてえ”って言ってたのでご期待にお応えしてアタシ所蔵ギャルゲーより”まっしろシンフォニア”をばっ」

「やっぱりか! 気になってはいたんだよなー、すげえレビューだと評判いいし、いつかやりたいと思って――」


 俺がそこまで言葉を続けるとユイはニヤリと笑う。


「……一人でできませんかね?」

「二人の共同作業限定なら許可」


 なんでその表現? しかし今は数少ない時間のある瞬間、やれるというのならば、ここはしておくべきじゃないのだろうか?

 いやでも二人同時プレイって……。そこで俺は名案を思い付いた。


「ユイがプレイするのを――」

「じゃあしまう」

「……なんでソコに拘るんだ?」

「……っ! とにかく、やるのかやらないのか!」


 突然赤面しながらそんなことを言うユイに疑問を覚えながらも、面倒になってきたので折れることに。


「いいけどさ、画面ちっさいけどどうすんだ?」

「ぬふふ、心配ご無用! アタシに任せろ!」





 案の定と言うか、そうだろうなあとは思ってたよ。


「…………」

「おー、しゃなタンかわええ」


 机一つに椅子二つ、で椅子は二つを連続状態に。もちろん俺とユイは隣り合わせで、それも間数センチ。


「(どういうことなんだこれは)」


 小さなPGP画面を一極集中で眺めながら隣り合わせに座る男女、で時折左手に座るユイがテキストを進めるボタンを推すだけで、基本何の操作もしない。


『(おお、イヤホンみじけえ! だけど仕方ないぬえ、まさかスピーカーからは音を出せまいし、ミュートは許さない)』


 と棒演技で片方のイヤホンを差出して言ってくるユイに内心「えー」と思いつつも受け取った。

 まあ構造的に二人は超接近してしまうわけで。


「なあユイ、なんか恥ずかしんだが」

「いや聞こえない、ミュー先輩の可愛い声しか聞こえない」


 聞こえてるじゃねえか、片方イヤホンだろうが。


「♪」


 ……って、ギャルゲーはやっぱり一人でやるもんだよな。

 だけどもギャルゲーやってるユイは心底嬉しそうだった、まあ生徒が来るまでなら付き合ってやるか。

 


 


 後に『二人でギャルゲーとか斬新なリア充しねえ!』と早くにやってきた男子に罵倒されるのは一時間ほど先のことである。

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