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@ クソゲヱリミックス! @ [√6連載中]  作者: キラワケ
第十三章 気になる彼女は○○○で×××で。
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第394-B話 √3-46B 気になる彼女は○○○で×××で。

完結しますた。No 3a

 

 俺の答えは――


「ああ」

「…………え」


 肯定。

 俺は井口と付き合うことを決めた。

 振られた記憶はあれど、実際二年も経てば吹っ切れてるし……俺のモテ期も今ぐらいしかないだろう。

 青春の内に女の子とも付き合って……みたかったし。


「あー……なんというか、こちらこそよろしく?」

「え、本当に……え? 下之君が……!?」

「てか、ホントに俺でいいのか? 実際俺よりも――」

「ううん、下之君がいいの。私は中学校の頃のあの時から――ずっと見てたよ」


 あの時、指す場面が分からない……本当に俺ってヤツは残念だな。

 井口は覚えててくれるのに、この己の脳みそは。

 

「よ、よろしくお願いします……下之ユウジ君」


 そうして俺は井口と付き合う事を決めた。





 その後、何故かクランナが俺と距離を置き始めた(ように思える)のだけども、一週間もすればいつもの状態に戻った。

 聞こうとしたところ「別になんでもないんです……本当に」そう日知するのだが、少し悲しげというか複雑な表情をしていたのが気になったが……本人から無理に聴きだすことも出来ないので、追求はしなかった。



* *



十月十四日



 俺と井口は付き合い始めたのだけども、クラスも違うのであまり放課後以外に会う事が難しかった。

 だから昼食時だけは、数少ないチャンスでもある。


「悪い、今日も俺用事あるからさ」

「ユウジ、最近ずっとそうだよね? 生徒会の仕事なの?」


 まあ、言ってないしなあ。ユキが訝しむように俺を見つめてくる。


「でもユイさんはいるのですよね……何か隠していることがあるのではないですか、ユウジ様?」

「う……」


 そろそろ言うべきか……?

 するとクラスの男子が、近づいてきて、


「おーい、下之。なんか井口って女の子が呼んでるぞ?」

「あ」


 見れば教室の扉前に弁当の入った巾着袋を持って、緊張かなにかで頬を赤らめた井口が待っていた。


「いけね! じゃ、後で」

「え、ユウジっ! どういうこ――」


 ユキと姫城さんが固まっているように思えたが、これ以上井口は待たせられない。


「スマン、待たせた」

「…………別にいいよ」


 じわりじわり伝わる不機嫌な感じ。おおう……なんか井口の機嫌を損ねてしまったらしい。


「遅れて本当に悪かっ――」

「ごめんね……下之君はやっぱり女の子に好かれる……だなあって」

「いやいやないって、俺なんかと付き合ってくれた井口ぐらいだ」

「俺なんか……じゃないよ。私が……はやく下之君と会いたいから、急かしちゃったみたいで……それなのに」

「俺も井口と会いたかったからいいんだよ。じゃあ昼食と行こうぜ」

「……うん」


 そう前髪で瞳を少し隠しながらも、柔らかな笑みを俺へと向けてくれるのだった。




 昼食出は、何故か俺に井口は料理を食べさせてくれる。

 俺も弁当を作ってきたりするのだが「これだけは譲れない……よ」と言って聞かないのだった。

 彼女もなかなかの頑固者なのかもしれない。


「どう……かな?」

「おいし――」

「下之君……嘘はダメだよ」

「え、っとじゃあ……塩分濃すぎ、ダシの味が強すぎて本来の旨味を消してる、生焼け」

「うう……やっぱりだめだよね……一番出来がいいの選んだのに」

「でも愛情は満点だな、それで全て相殺! いただきますっ」

「……も、もっと頑張るからね」


 小さな拳を握って「頑張る」と意気込む彼女はどこか可愛らしかった。

 

「お、美味しいな」

「今日はチョコバナナ風……で」


 井口は料理の出来はイマイチなのだけども、こういうお菓子作りはかなり上手い。


「なんか縁日を思い出す味だなあ」

「……よかった」


 彼女は素朴で地味で、俯きがちだし自信はなさげだけども。

 つっくりと包み込まれるような温かさを……彼女は持っていることを俺は知っている。

 


十月三一日



「下之君……抜けれた?」

「ああ、なんとかな」


 生徒会の仕事を終わらせて、合い間を縫って彼女と行動することになった。

 そう、文化祭での……まあなんというか、デートだ。


「初デート……だよね」

「だな」


 俺の甲斐性が無いばっかり……言い訳をさせてほしいが、うん。

 生徒会が思いのほか忙しかったし、井口とは帰る方向も逆で……なんという神様の悪戯。


「デートじゃない文化祭の仕事とかでも……下之君といれる時間は幸せだったよ」


 俺の心を読んだかのように、そう井口は言った。


「じゃあ、このデートはそれ以上に幸せにならないとな」


 俺が彼女の顔を覗き込むようにすると、動揺で顔を真っ赤に茹であがらせながらも。



「……うんっ」



 いつも通りの柔らかい笑みを俺へと向けてくれるのだった。

祝√3完結! いやあ、長かったですねえ。それにしても井口は本当に可愛いなあ! なんか、気を張らなくて済む物静かな女の子ッ! って感じがしていいですねー 料理ベタなのにお菓子作りが得意なのも女の子して可愛いです。あああああああああかわええ! もっと描写したいところが多々ありましたが、井口の可愛さが伝わればいいと思います! それでは次は√bですね、乞うご期待!  

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