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@ クソゲヱリミックス! @ [√6連載中]  作者: キラワケ
第十三章 気になる彼女は○○○で×××で。
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第386話 √3-38 気になる彼女は○○○で×××で。

 それは暗い部屋、液晶の明かりだけが頼りの闇の中には、一人の女性の姿がある。

 その女性は、何かが映し出される画面を凝視している。その表情は――


『――というまでのが、夏休み手前の下之ユウジでした』

「…………」


 とても複雑な、悲しいような怒っているような顔をミユはしていました。


『よく出来た主人公すなあ』

「ユ、ユウ兄はこんなに要領よくない! よって偽物、偽物、偽物ぉっ!」

『気遣いの対象が自分に向けられないからって、何寝ぼけたこと言ってるんですか』

「う……で、電源落とすよ?」

『今液晶消したら、以後二時間起動しないよう設定しますけど?』

「さ、最低ー! ヒッキーからパソコンとゲームを奪ったらどうなると思ってるのよ!」

『寝なさい』

「…………分かったよ、はいはい! 八つ当たりですうぅ! ユウ兄に優しくされているその子が羨ましいんですぅっ!」

『羨ましいなら出ればいいじゃないですか』

「だから言ったよね? 私はもう……無理なんだって」

『その癖して、私に下之ユウジの映像を見せてほしいというのはどういうことなんですか? ……下之ユウジはあなたを嫌っているように見えましたか? 彼が懐かしむ時にはあなたとサ――』

「止めて……サクラはダメだから」


 サクラ……? そういえば作者の誤字なんじゃないかと言わんばかりに時折出てくる名前ですね。

 私が推測するにユウジの言うミユと三人でいた頃のもう一人ということでしょうか?


『……聞きたくない名前なのですか?』

「そんなことない、でも。でも、それを聞くと悲しくなっちゃうから。この世から居なくなったわかでも、違う世界去っていったわけでもない……はずなのにね」

『その人はミユとどのような関係だったのですか?』

「……私とユウ兄にとっては大切な友達で――」


 そしてミユは、悲しそうに。

 

「幼稚園からの幼馴染なんだよ」


 お、幼馴染!? 現実枠にもユウジには幼馴染が存在していたのですか! 

 ゲーム枠からはユキとして……サクラという子が、ユウジとミユの幼馴染。

 でも、なぜ今サクラはいないのですか? それとミユが引きもってしまったのは何故……?



* *



 えー、教えてくれないんですか! ひどいです、引き延ばしがひどいです!

 どうせ一部の人は分かっているのに! ……イヤデモワタシハワカリマセンヨ?


 で、場面転換です。

 場面がコロコロ変わる文章は読みづらく作者の執筆力が皆無なのを物語っているんですよ、ね分かってます?



 とある舞台。

 明らかに日本のような和風建築とはかけ離れた、まるでおとぎ話のお城のような場所。

 二人の男女が口論したあとのこと、一方の女性は自分の部屋に閉じこもることにしたようで天井は高く、豪華絢爛な装飾の施された室内は高貴さに満ちています。

 しかし室内には似つかわしくないものがいくつか有り、


「まったく……私の気持ちを考えなどしないのですね」


 延長電源ケーブルを引いて湯沸かし電気ケトルを、卓袱台の上に置いて。

 緑茶の葉を入れた急須にお湯を注いで、少し歪ながらも風情のある湯呑みに煎れる。


「……やはり、落ちつく時にはこれですわね」


 お茶をすすりながら眺める場所には、大きい室内ではどうしてもこじんまりとして、古臭さだけが伺える――階段だんすがそこにはありました。


「無理をしてでも持って来れたよかったですわ」


 その使いこまれた趣への感動とは別に、違う懐かしさを覚えたかのようなニュアンスで彼女は言います。


「あの男は元気でしょうか? 三年間過ごしてそれっきり」

 

 あ、言い忘れてました。この女性の特徴と言えばですね、部屋に入るなり長く手入れのされた金髪とは相性の悪そうな――ジャーシ姿。

 碧眼の持ち主で、それはもう私の眼ても即理解できるほどの美女。二十歳台で大人の色気を醸し出しながらもどこか茶目っ気のあるように、小さい湯呑み柄の髪留めから読みとれます。

 そして住んでいる場所も暮らしている部屋も除けば、まるでお姫様の住むお城の一室のよう。


「こんなことになるのなら、あの男と――」


 一人でなく、付き人がいあたら卒倒しそうなほどにだらしなく頬杖をついて階段だんすを眺める。

 すると何かを思いついたのか目を見開いてすっくと立ち上がって、


「……そうですわ。その手がありましたわ!」


 目を輝かして、そう言い放ちました。

 すると彼女は、部屋に隣接したもう一つの部屋へと向かい、


「これです!」


 そこにはあまりにもアホらしい、あまりにもバカらしい。

 どんな御伽話だよと、どれだけ子供なんだよと。

 言われてしまうような、


 意識投影型”タイムマシン” 

 

 え、ええー?


「今から十年前の日本の○○県××市藍浜町の――」


 いやあの、舞台は突飛押しもなくファンタジー世界だなあと思ってたんですよ。どうせ作者のことですし、何も考えていないかと。

 今の彼女から察するに、え……十年も立ってるですか? というかどこから十年……階段だんすということから考えると。

 いや待って下さい、本当に意味が分かりませんって! というか作者! ガチで何も考えてないでしょう!


「思い出補正じゃないことを祈りますわよ――」


 ええええええええええええええええええええ!?

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