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@ クソゲヱリミックス! @ [√6連載中]  作者: キラワケ
第十三章 気になる彼女は○○○で×××で。
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第362話 √3-14 気になる彼女は○○○で×××で。

「非公式新聞部!?」


 

 あれ、なんだっけ。

 ――って、忘れる訳があるか! 俺がクランナへセクハラをしてしまったのを新聞に載せたマスゴミ野郎!

 そういや非公式新聞の一部は高値で取引……なるほど、トラップを作れる資金源はそれか。

 それで工学部に金を払って、制作してもらったのか。又は非公式新聞部そのものに制作する分野があるのか――

 それでも、なぜ非公式新部という部活がここまでの妨害をするか分からない。


「チサさん! なぜ非公式新聞部が!」

「非公式新聞部は……私たち生徒会と対立しているのよ」

「なんで、そんな」

「伝統みたいなものらしいわ。毎年何かしらアクションを起こして生徒会を挑発するの」


 セクハラ事件のゴシップで強調されていたのは”生徒会”なるほどな、少しだけ分かってきた。


「非公式新聞部って限り無くブラックなのに、どうして教師たちの眼をかいくぐって存続しているんですか?」


 とりあえずテストネタバレとかグレーどころの騒ぎじゃない。ブラックだ。低糖でも微糖でもなく――ブラック。


「学校とも取引しているのよ」


 もしそれが本当なら……この学校のブラックさも素晴らしいレベルだな。


「それでも後始末はしっかりとするし、もはや行事のようなものだから、今までは問題視もされなかったの」


 確かに、ユニークかつ凝ったものでも露骨に危険なトラップは少ない。逆に体育祭を盛り上げているとも言える。

 だけども、それは今まで何もないだけで。なにか運が悪かったら、何か間違ってしまったら――あらゆる状況は、安全を危険へと変えてしまう。


「そうですか……チサさんはこれから、どうするんです?」

「決まっているわ――非公式新聞部を叩きに行くのよ」


 アナウンスを奪取してまでの大掛かりな行動は、逆にこちらへと行動を認識させやすい。

 恐らくは伝統ということだから、あちらも自信があるのだろう。


「今、とりあえずは”ある助っ人”にアナウンスを奪還してもらっているから、ユウは戻り次第続行して」

「わかりました」

「じゃあ、よろしくお願いね――」


 チサさんは駆けて学校の公舎の方へと、向かって行った。

 

『このエンターテイメント障害物リレーは――』


 言いかけたところでノイズが入り、こちらにマイクが戻る。


『ええ、っと以上! それでは、一体どのような障害物リレーになるのでしょうかっ!』


 アドリブ、アドリブ。


『じゃあ一年女子生徒の皆さーん、お集まりを!』


 今生徒会で出払っているのは……チサさんと福島か。姉貴は来客の対応とかやってるみたいだし、会長は何故かへばった。クランナとユイが障害物の設置を体育祭委員と共にしていると、いったところ。

 

『集まりましたね? それではっ――』


 第一陣開始。障害物リレーは一年生のクラスから男女で合わせて六人が選出され、生徒会お手製の障害物をかいくぐりながら――以下略!

 体育祭委員がその障害物の整備などをこまめに行うので、微妙に人手がかかる。

 とりあえずはクランナが本部に帰ってきた。


「下! 非公式新聞部とは本当ですの!?」


 クランナはあの非公式新聞部のアナウンスの途中も設置を続行していた。


「そうみたいだ……今までのトラップは全て、アイツらが原因らしい」

「私も調べて参りましたが、非公式新聞部は見つかりませんでしたわ……ようやく尻尾を出しましたわね」

「とりあえずチサさんと福島が向かっているらしい、とりあえずクランナは休んだ方がいい」

「心配は御無用ですわ。いくら下が原因とはいえ、それを記事にしてしまうなど……タチが悪いですわ」


 しっかし、あまりにもタイミングが悪過ぎたてことか。

 俺が生徒会に拉致and入れられ、クランナも入る。加害者側がが生徒会役員だったらどうしようもないが、被害者が生徒会役員ならば記事にすることもないだろう。 

 なぜなら――非公式新聞部は聞くところだと、生徒会に対立しているのだから。ポイントを下げるような記事を書くはずだ。


「今は、チサさん達に任せるしかない。クランナはこの太陽の下で動き過ぎだ、意地張らずに休め」

「な……あなたに心配される言われは有りませんわ」

「あるだろ、同じ生徒会役員だからな。倒れてもらったら、なにより生徒会運営に支障が出る」


 淡々として言葉を並べるも、もっと掛けようがあったようにも思える。それでもクランナは真面目だから、こうでもしないと聞き入れてくれない。


「う……」

「とりあえず水な――じゃあアナウンスに戻るから」

「あ」


『おっと! 今網を女生徒達がくぐったぁ! 男子共、凝視してんじゃねーぞ!』


 緑色のサッカーゴールネットの余りを使ったそれは、全長が十メートル幅が六メートルほどある網だ。

 それを杭で止めて、下地にはビニールシートをしいてくぐって行ってもらう。

 しかし気付かなかった――その杭に何か仕掛けがしてあることに。


 中間部に女生徒が辿りつくころ、異変が起こる。


「きゃあぁっ!」

 

 網をくぐる女生徒が声をあげた。


『おお、なんだなんだっ!?』


 網が収縮した。正確には巻きとったようにも思える。

 すると余裕の多少はあった高さがなくなり、女生徒は途端に窮屈となる。


 ――まあ、なんというか色々と食い込んでいるよな。


 締まった縄が、体の各部位に食い込んでなかなかエロティックな光景に。

 なんということだろう、男子歓喜だ。

 

『なぜ縮まった!? セーターを選択したわけでもないのに!』

 

 コメディっぽく誤魔化す……よし、まだ大丈夫そうだ。


『お次は――』 


 ヌルヌル地帯(+ダッシュボード)やら、ぶら下がる奴やら、縄跳び移動やら、なぜかパンがスティックパンなパン食い競争、があったが割愛。てかサービスシーンっぽくなってるのはなんなんだろうな。なんか後半は変わりようがなかったし。

 ええと、今までのトラップの方が凄まじかったような。


『最後の障害物は――借り物です!』


 机に置かれた紙に書かれた、指定物を持ってくる、あれ。

 人もあれば、モノもある。


「ええっ、ポニーテールの子十人!?」「み、水着……?」「ブルマってなんなのよ!」「チャイナ服!?」


 なんか無茶ぶりばかりのようだ。なぜにここまで時間を浪費するようなことを……浪費?

 時間稼ぎのようなマネをして、非公式新聞部は何を考えている?

 借り物競技はあったが、全て無難なものだったはず。アイツらの仕業なのだろう。

 しかし、そうも言っていられない。プログラムというものがあるからな――

 

『ええと一部は時間切れです! 一番最初にゴールをした三組と、次いで二組に、そして三位の六組には得点が入ります!』


 もともと点数加算があるのが三位までなので、ギリセーフ。 


『次は一年男子です――』



 いやあ、騙された……完全にやられたね。

 女子のはフェイクだったよ。

 

『おっと、足を滑らせ筒の中に――えええええええ、飛んだ!?』


 突然床の砂が姿を消すと、突然に厚めのマットが校庭を埋め尽くす。謎の技術力だ。

 更には床には落とし穴っぽいものも現れ(後の大砲である)

 一応見かけだけ(だといいのだが)花火があがる道を全速力で駆け走らされたり、今度はマットが姿を消して腰下までの水たまりが出現。

 びしょ濡れにされた上に、進みにくく。最後には巨大なファンが地面から登場して、男子生徒が強風のあまり何人も吹き飛ばされる。

 クルクルと廻る丸太(サ●ケか)を走らされ、地雷原の(らしきものでってほしい)中を走らされるという。


 もはや滅茶苦茶だった。女子生徒の時の障害物リレーが可愛いものだったようにも思える。


 見ている方にはダイナミックこの上ないのだが、当事者としたらたまったものではないだろう。

 ギャグにもほどがある。ちなみに万全を期しているのか怪我人はゼロ、実は当事者たちこと楽しんだ生徒も多く、不満は言う程ぶつけられなかったから結果オーライ……だが、ダメだ。

 

「まんまと生徒会をハメやがって……」


 俺はハラハラさせられ、してやられたことでイライラは充填中だった。


『それではお疲れ様でーす』


 二年・三年と専用競技もあるが、ロボットを操縦したりヒーローに変身させられたりということがあったが割愛。

 もう、非公式新聞部にやられっぱなしという事実には変わりなかった。

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