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図書委員は無敵ですか?  作者: ウルネコ
2/2

図書委員は学園に行く


「お待たせ致しました。あら、珍しい。その子は人見知りで隠れる事が多いのに。」


どうぞ、と差し出されたカップを手に取り、戴きますとひとくち飲んだ。


程良い温かさにスッとする後味。ハーブでも使っているのだろうか。香りもとても良く美味しかった。


「さて、改めて自己紹介をしましょうか。私はエミーアと申します。この町では占いを生業にしております。貴方のお名前を聞いても宜しいかしら?」


「僕は、(ツトム)です。西条勉(さいじょうつとむ)。中学生で図書委員をしてます。」


「ツトムですね。中学生や図書委員と言うのは何でしょうか?」


エミーアは何の事か分からないと言う風に首を傾げた。


僕も、何でしょうかと訊かれると説明しづらくもあるが、噛み砕いて話してみた。


「…成程、学生なのですね。この世界にも学園がありますので、先ずは学園で学ばれるのも良いかもしれません。」


元の世界に戻る術も分からず、がむしゃらに動くよりは良いだろう。

他にも不安な事ばかりだが話すうちに、学園に行ってみようと言う事になった。


幸いにも、これからお世話になる学園はこの町の長老が関わっているようで、スムーズに入学が出来そうだった。


ただ、制服や色々な手続きで1週間は掛かるそうなので、その間はエミーアの下に住まわせてもらう事にした。


順応し過ぎだろと思うだろうが、慌てた所で何が出来る訳でもない。僕は順応した。それがスキルと分かるのは、入学した後の話だ。



1週間後…



「この転移魔法陣で、学園まで行けるわ。何かあれば校長に頼んで戻って来る事も出来るから安心して。」


まるで母親のようにお世話してくれたエミーアに感謝しつつ、母がいればこんな感じだったのかなと頭をよぎると、泣けてきた。


「行ってきます。エミーア。本当にありがとう。クロも、またね。」


エミーアに抱かれた猫。クロは僕に撫でられると嬉しそうに目を細めた。


「じゃあ、行ってきます。」


僕はエミーアを背にし、転移魔法陣へと足を踏み入れた。


あっ、と後ろでエミーアの声がしたが振り向く間も無く、僕は学園に転移した。



ご想像通り、かな?

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