今宵は
今宵は
満月を見ながら
涼みたい
お茶を湯呑みに一杯だけ
汲みながら
ソヨソヨと風が舞う
ほんの少しばかりのようである
さすがにビッユと吹かれては
情緒が無くなるから
このぐらいが
ちょうど良い加減である
まだまだススキの穂は
先であろうな
それでも秋は静かに進む
しばし月見をしていようか
街灯が無いから
辺りは暗闇の中であり
上を見上げれば
天然の灯りが灯っている
ほのかな灯りであり
私の全身を照らすまでは
行かないようである
外の自然の空気の流は
あるがままの姿を運んで来る
それが良いと感じるのが
情緒と言うものでは
ないだろうか