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雪の夜
夜中、独りで歩く
日の光の中を歩くのが怖いから
公園へ行き、空を眺める
晴れていれば冬の空は澄んでいて星がよく見える
けれど今夜
空は白く曇っていて
音もなくしんしんと雪が降っていた
毎年、雪に降られながら思う
俺は何をしているのだろうかと
今年もやはり思う
俺は何をしているのだろうかと
寒さに指先が痛む
雪の明かりが避けた筈の光を世界に満たす
夜明けが恐ろしい
そう思いながら、ひとりで歩いてゆく
雪はしんしんと降り
空は白く曇っている
いつか独りでなくなる時はくるのだろうか