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春の朝に
眠らずに朝が来る
空の色が変わってゆくのを
独り公園で見ていた
幸せを求める心と
自分が幸せであってはならないように思う心とが
色を変えてゆく空のように混ざっている
朝が来ることを恐れていた
一日が始まってしまうから
人と会う一日が始まってしまうから
だから夜よ明けないでくれと願った
けれど朝は来てしまう
夜明け前の空の美しさが
朝焼けが始まる前の空の色が
とても好きで
とても怖い
まだ朝ではないようで
既に朝が始まっている
そんな時間の空が
とても怖いけれど
とても好き




