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勇者から魔王と呼ばれた男  作者: ミウラ
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四章 初めての野営

 ぐうー。

 3人で街道を歩いていると、突然腹の音がなった。

 俺の腹の音だ。


「なあ そろそろ飯にしないか?」


 俺は、2人の連れに要望を伝える。


「そうね もう14時か アルマの1件でご飯食べるの忘れてたわ」


 エレンはそう言うと、街道沿いの丸太に座り、背中のバッグから小さな包みを取り出す。

 俺も、エレンの隣に座る。


「丁度良いところに丸太があるんだな」


 俺が感心していると、エレンが説明してくれた。


「街道沿いは旅人が休めるように所々座れるように丸太が置いてあるのよ」


 エレンはそう言うと、包みを開く。

 中身は干し肉のようだ。


「干し肉か? 美味しそうだが、腹膨れるのか?」


 俺が、少し不満そうに言うと、エレンは口を尖らしながら言う。


「長旅には保存がきく食料しか持ち歩けないの 文句あるなら食べなくても良いわよ」

「いやいや 食べます 食べさせていただきます」


 チートキャラになっても腹は減る。

 エレンの言うことも最もだし、貰う以上は文句を言える立場でもない。

 ふと、アルマを見ると丸太には座らず立っている。


「アルマも食べようぜ こっちに座れよ」


 俺が促すと、アルマは俺の隣にちょこんと座った。

 初めて干し肉を食べたが、なかなかどうして。

 味が凝縮されていて、美味い。


 それにしても、レーネ村を出てからモンスターに出会っていない。


「エレン モンスターは街道沿いには居ないのか?」


 エレンは食べていた干し肉を飲み込むと


「街道沿いには滅多に出ないわね 基本夜に活動するモンスターが多いし テリトリーも森とかが多いわね」


 確かに、モンスターも死にたくはないだろうしな。

 見通しの良い街道や平野で人に襲いかかるのは、リスクがある。

 ゲームみたいに、しょっちゅうモンスターが現れるわけではないようだ。

 あれは、経験値稼ぎの為だしな。

 食事を終えると、エレンは地図を開き旅の工程を考えてるようだった。


「アルマもいるし 1日の移動は限られるわね」


 独り言を言いながら、エレンは地図とにらめっこしている。

 エレンは地図を閉じると


「今日は近場のセーフゾーンまで行って野営しましょ」


 セーフゾーンってなんだ?

 響きからして安全地帯みたいなものか。


 ん?

「今、何て言った?」


 エレンは不思議そうな顔をすると、急に納得したような顔になった。


「ああ セーフゾーンが何か気になるのね モンスターが入ってこれない領域の事よ」


 異世界出身の俺の為にエレンが説明してくれたが、俺が聞き直したかったのは、そこじゃない。


「その次だ」


 エレンは再び不思議な顔をする。


「野営するって話?」

「そうだ 女の子が野営はまずいと思うんだが」


 俺がそう言うと、エレンは笑った。


「今更何を言ってるの 宿なんか町にしかないし 冒険者が野営は必定よ」


 確かにそうなのだろうが、やはり女の子が野営と言うのは抵抗がある。


「そもそも俺は男だぞ」


 女の子と野営とか、色々な意味でヤバいと言うか何と言うか…。


「別にあたしは構わないわよ あんたがあたし達に何かするとは思ってないし」


 出会って短期間でここまで言われるとは、信頼されていると言うより男として見なされてない気がする。


「そもそもお前が良くてもアルマは嫌がると思うんだが」


 俺がそう言うと、ずっと沈黙を続けていたアルマが口を開く。


「私は嫌じゃない レンの事信頼してるから」


 ちょっと上目遣いでそんな事を言ってきた。

 出会って、まだ数時間なのに何故だ⁉️

 いや、信頼してると言われるのは嬉しいが、何かモヤモヤする。

 エレンがジト目を向けてくる。


「ずいぶんと仲良くなったのね」


 何故か、エレンの機嫌が悪くなった。

 結局、2対1の多数決で野営する事になった。


「ちょっとアルマと水浴びしてくるから覗かないでよね」


 セーフゾーンに着き早々、覗くな宣言をし、女子2人は水浴びに言った。


「もしかして、風呂とかって庶民は入れないのか?」


 水浴びに行った2人を見送った後、ふと思った。


 30分ぐらい経ったが、2人は帰ってこない。

 心配だが、様子を見に行って裸を見てしまったら、殺されそうだ。

 そんなアホな想像をしていた時だった。


「キャー‼️」


 エレンの叫び声がした。


「四の五の言ってる場合じゃないな!」


 俺は、声がした方に走り出した。


「大丈夫か⁉️」

 

 そこで俺が見たものは…。


 

 

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