おべんとう
お前、なにさっきから弁当見つめてんの?(息子友人)
キャラ弁だ。どういう風の吹き回しだろう?(息子)
何その弁当、すっげ。お前ん家の人、料理上手だな(息子友人)
おそよう。佳南(母)
部屋から出なかっただけで、起きてたもん(娘)
そうですか。お昼ごはんは、もうあるわよ(母)
……ねえ、お母さん。今日は休日なのに、なんでお昼がお弁当なの?しかもキャラ弁(娘)
お父さんが早起きして作ったの。お母さんがこんな手の凝んだことをするわけないでしょう?(母)
どうして突然?(娘)
凌の試合の日だからかしら?(母)
そういえば、そうだったね(娘)
古島さんのお弁当、今日はなんかいつもと違いますね。手が凝んでいるというか(父同僚)
ああ、息子の部活の試合があって、ついでにってことで(父)
良い奥様ですね(父同僚)
なんだか、照れるね(父)
千佳子さん、良い奥様って言われてたよ(父)
どうして?(母)
お弁当のことで(父)
今日のお弁当は、昭さんが作ったんじゃない(母)
誤解はそのままにしておいた。でも、褒められるとなんだか照れるね(父)
内助の功ね。ますます昭さんの職場の方とは会えないわ。絶対に、私がいるときには、家にお呼びしないでね?(母)
千佳子さんは相変わらず、人見知りだね(父)
昭さんも相変わらず、自分が作っていることを言ってないじゃない(母)
似たもの夫婦だね!(父)
そうね(母)
別に、尻に敷くとかじゃないのに、何なんだろうね?家の両親は(娘)
だから、似たもの夫婦なんだろ(息子)
ああ、そうだ。一回戦突破おめでとう(娘)
二回戦敗退の遠回しな嫌味?(息子)
いいじゃん。負けた相手、去年の準優勝だったんでしょう?(娘)
そういう言い訳したくない(息子)
ようやく一家の名前がすべて登場。
お父さん:古島 昭典
お母さん:古島 千佳子
娘:古島 佳南
息子:古島 凌