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怠惰お嬢様、冒険者になる  作者: 角砂糖
第1章 お嬢様、旅に出る
1/1

プロローグ


「はぁ、今月もカツカツだよ」

上京したはいいものの、やりたい事が見つからずフリーターになってしまった。

お金と将来の事が心配でしかない。が、私には週5で9時間会社に拘束される正社員という道は合わなかった。

新卒で入った会社も2年で辞めて、フリーターになりたいと打ち明けた時の両親の顔が頭から離れない。

みんなすごいよな、私は、、、

っと!こんな事考えても駄目だ。リフレッシュにアニメ見よっと。

現実逃避をする。ちゃんとした職に就いて、自立して、将来は結婚して家庭を築いて、いつまで生きられるか分かんないけど、老後はゆっくり過ごす。多分これが普通なんだろう。

私は既にその軌道から大きく外れてしまっているように感じる。


何もしなくてもお腹だけは減るもんな

今日は久しぶりに外食でもしようかな

「今月はーっと、2000円は自由に使えるかな」

その時思いついたらすぐ行動に移すタイプだ。だから今月は外食に使ってしまおう。本当は貯金しなきゃだけど。

こんな高いスマホ買わなきゃ良かった。毎月払うのネックだもんなー。

いや、そう考えるならそもそも1人暮しなんてするべきじゃなかったな。実家に、、

でも、家に帰っても、私の居場所なんてある訳ないか


ジャージを着て、適当にリップ塗って出かける準備を済ます。

久しぶりに気分が晴れていた。いい1日になりそうだ。

東京はいつも人が多いな。地元の電車は座り放題なのに。

つり革に掴まり、電車に揺られる。

隣の人から、これは加齢臭?独特な匂いがする。

今日の気分が少し落ちた。

はぁー、あっつい 思わずため息が出てしまう。

気温も高いし税金も高いし、高いって言葉にいい意味ないんじゃない? とか下らない事考えてたら着いた。

「ハンバーガーLセット2つで」

久しぶりの外食はとても美味しかった。

途中でアニメを見たくなったからもう1個のハンバーガーはバッグに突っ込む。


ホームも人が多く熱気が凄い。それに少し頭も痛い。次からはこんな暑い日に外出するのはやめようと心に誓う。


パッ


「えっ?」


ヴィィィィィィ!!!!

電車の警笛が聞こえる。


「い、痛」

膝をレールにぶつけてしまって痛みに感覚が支配される。

あ、あ、あ、早く動かないと、

「だ、だれかたすけ、、」

私の小さな声はグチャりという音にかき消された。

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