物語に登場する3曲について
【作者からのひとこと】
物語の余白や読者の想像を楽しんでいただきたいので、解釈は皆様にお任せしますが、参考までに書く上で考えた設定は以下の通りです。
この物語には、作者が参考にした3つの楽曲があります。
それぞれの曲はキャラクターや物語のテーマと結びつく部分があり、ここで簡単に紹介しながら、なぜ物語に取り入れたのかを説明します。
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「雨雲と太陽」(日食なつこ)
物語の冒頭で流れる曲です。
夕雨が「雨雲」、朝陽が「太陽」というイメージで、名前の由来や二人の関係性の象徴として参考にしました。
「雨雲と太陽」を冒頭に据えたのは、この曲が物語の始まりにふさわしい不安定さと希望を示しているためです。
この曲は、二人の間にある距離感や複雑な感情を表しています。一見、夕雨が朝陽に振り回される「雨雲」の立場に見えますが、実は、躊躇して夕雨を逃してしまうのは朝陽の側であるという解釈を含んでいます。
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「Lemon」(米津玄師)
朝陽が記憶を失ったあと、夕雨が彼に会えない現実と向き合う中で、繰り返し聴いていた曲です。
「レモンくん」という呼称のきっかけにもなった楽曲であり、朝陽との過去を忘れようとしても忘れられず、記憶や感情が強く結びついてしまっていることを表現するために登場しました。
朝陽が記憶を失っても、希望の光として、夕雨の中で生き続けていることを象徴しています。
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「変わらないもの」(奥華子)
物語の中盤、朝陽が少しずつ過去を思い出し始める場面で登場します。
この曲は「過ぎた時間の中で変わらない想い」や「消せない感情」を描いています。
朝陽が記憶を失っているけれど、感情だけは先に戻ってくるという繊細な心理を表現するために使いました。
彼は何をしたかはまだ思い出せないまま、心の痛みだけが蘇り、翌日に夕雨に問いかける――そんな物語の転機にふさわしい曲です。
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以上の3曲は、作者が個人的に物語の中に登場させたいと思った既存の楽曲です。
あくまで物語の雰囲気や登場人物の感情に寄り添う一要素として使っています。
読者の皆様には、自由に曲のイメージを感じ取っていただければ幸いです。




